伊勢山上(380m)


伊勢山上(380m)
山域:三重県(高見山地)
定例山行
◆山行日 :1月20日(日) 曇り時々雨
◆メンバー:岩やん(CL)、コッシー(SL)、ちえぞう(AS)、しょう(AS)、まーちゃん、山師匠、さいとも、うめ(記)
◆行程:7:00 名古屋発→8:45仁王門駐車場発→9:50 大天井着(休憩)→10:15 大天井発→11:15 飯福田寺着(昼食)→12:35 貴ノ峰着→13:30 仁王門駐車場着
 
役小角により開創させた修験道の行場「伊勢山上」。自主山行で行かれた方の話を聞き、「一度は行ってみたい!」と想いを募らせていたところ、今回の定例山行の企画を知り、すぐに参加を決めました。しかし、前日になると当日昼頃より傘マーク。濡れた岩を想像しながら、これは中止かな?と思っていましたが、出発時間を1時間繰り上げての決行となりました。
小雨のちらつく名古屋を7時に出発し、仁王門駐車場に着くと、すでに塚田車の方々は到着していました。改めてそろったメンバーの顔触れを眺めてみると、力量のある頼もしい方々ばかりで、次第に募る不安が少しだけ和らぎました。この時も小雨がぱらついていました。入山料を納め、飯福田寺で無事を祈願し、まずは表行場へ進みます。つづら折りの登り返しごとに迎えくれる愛染明王堂、愛宕大権現、毘沙門天王、女人堂を過ぎれば、第一行場の「油こぼし」です。先行するメンバーは、鎖も使わずにささっと登っていきます。高度はあるものの足場はしっかりあり、私もここは楽しく登ることができました。次に向かったのが、岩屋本堂。大岩をくり抜いて作られたかのようなその景観に霊験を感じながら本堂横に目を移すと、奇妙な表現ですが、天然のボルダリングがそびえています。何名かは安全な迂回路から上がりましたが、その先が危険だというちえぞうさんの言葉をかき消すように好奇心に押された私はこの「鐘掛」から登ることにしました。見よう見まねで天然岩を右へ迂回しながら登ると次に待ち受けていたのは、岩屋本堂の笠へと続く絶壁。足場はあるにはあるのですが、わずかに濡れた岩肌に足元が滑り、なんとか鎖にしがみつき、命からがら這い上がる無様な格好になってしまいました。その後、山師匠さんよりこういった岩場ではソールの柔らかいアプローチシューズがよいというアドバイスをいただき、この先は慎重に無理はしないことを誓ったのでした。すぐ先の抱付岩を越えると小天井。そこから先はしばらく尾根歩きが続き、張り詰めた気持ちがようやく和らいでいきました。途中の大天井での小休憩では、過去・未来の山行話に花が咲き、山師匠さんからの差し入れ、ゆず入りの干し柿に舌を巻きました。続く「鞍掛岩」、「蟻の戸渡」で行場が再開。このころから雨脚が次第に強くなっていきました。晴れていれば、素晴らしい眺望なのでしょうが、ここは慎重に行動します。普段は、ロープを出す必要のない「蟻の戸渡」の下り、その先の「小尻返し」では塚田さんにロープを出してもらい、簡易ハーネス、半マスト、懸垂下降の復習をしながら降りました。「元居ヶ原」までくれば、手強い岩場も終了。木々の隙間から見える岩屋本堂に一礼し下向道を下って飯福田寺に戻りました。寺の横の屋根付き場で昼食を取っていると、予報通り雨脚がその日一番の激しさになりました。天候を見ながら1時間ほど休憩し、残る裏行場へと向かいました。最初の登りの「油こぼし」は表行場に比べ傾斜がきついものの距離が短いため登りやすく、その先の裏行場最高点「獅子ヶ鼻」で記念撮影を愉しんだ後、慎重に長い鎖場を降り裏行場入り口「つじはし」に戻りました。
今回の定例山行では、悪天候の中、思い描いていたイメージに比べ過酷な行場体験となりましたが、ロープを使ってより実践的な経験を積むことができました。

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