五竜岳~鹿島槍ヶ岳~爺ヶ岳(2019夏合宿D)


2019夏合宿D
五竜岳(2,814m)~鹿島槍ヶ岳(2,889m)~爺ヶ岳(2,670m)

■日程:2019年8月3日(土)夜~8月6日(火)
■メンバー:梅ちゃん、しん、ターコ、TOM(記)

■コースタイム・天気
8/3(土)
20:10 名古屋駅出発 24:30 白馬五竜スキー場エスカルプラザ(仮眠)

8/4(日)曇り時々晴れ
5:00起床 7:35テレキャビンとおみ駅出発 7:40アルプス平駅着 7:43展望リフト出発 7:55地蔵ノ頭駅着 9:23小遠見山 9:40中遠見 10:15大遠見 11:00西遠見 12:25白岳 12:33五竜山荘 着(テント泊)

8/5(月)晴時々曇り
3:00起床 4:35出発 5:45五竜岳山頂 6:45G4付近 7:00G5 7:58北尾根ノ頭 8:30口ノ沢のコル 9:30キレット小屋 11:20鹿島槍ヶ岳北峰 12:00鹿島槍ヶ岳南峰 13:00布引山 13:45冷池山荘 着(テント泊)

8/6(火)晴れ時々曇り
3:00起床 4:35出発 5:15冷乗越 6:10爺ヶ岳南峰 6:40種池山荘 8:20ケルン 9:15柏原新道登山口 9:40扇沢駅 10:15バス出発 11:00五竜エスカルプラザ着

8/3(土)前夜発

     20:10 名古屋駅出発~24:30 白馬五竜スキー場エスカルプラザ
     今日も、名古屋は朝から暑かった。土曜とは言え仕事の人もいるので、集合は20時に名古屋駅。
     軽自動車のターコ・ハスラーに4人分のザックとテント・食料等を積み込んだ。
     2週間前の針ノ木訓練山行の時は積むのに苦労したが、その時より荷物は多いが今回はスムーズに積むことができ、10分遅れで出発。
     途中、おしゃべりに夢中になり、岡谷JCで長野自動車道に入るのをうっかり通り過ぎてしまうミスがあったものの、順調に24:10頃にエスカルプラザに到着。仮眠をとり明日に備えた。

8/4(日)曇り時々晴れ

     5:00起床~10:15大遠見
     5:00起床。天気はまあまあだが、五竜岳方面には、ガスが多い。6:00にエスカルプラザが開錠され、6:30の切符販売開始に向けて利用者が並び始めた。
     7:35 予定より少し早く、テレキャビンに乗り込み出発。アルプス平駅で展望リフトに乗り換え、1650mの地蔵ノ頭まで楽ちんに運ばれる。残念ながらやはりガスが多く展望は利かない。
     地蔵ノ頭駅から、本格的にザックを背負い、いよいよ夏合宿のスタート。
     地蔵ノ頭ピークを通り過ぎ、小さな石仏のたくさんある小遠見山へ。展望がないことに加え、風もなく暑くて嫌になる。
     見返り坂という場所で振り返ってみても、相変わらずのガスガスで少し残念。
     11:00西遠見~12:25白岳
     西遠見には、池があり残雪も残っていた。このあたりから少しずつガスが少なくなり、遠望ができるようになってきた。
     風も少し多くなってきたが、白岳に向かっての急登が厳しい。天気が良くなってきたので直射日光も厳しい。湿気も多くまるでサウナのよう。
     今回初めての鎖場も登場。息を切らせながら登りきった。

     12:30 五竜山荘 着

     五竜山荘に到着。比較的時間が早いおかげか、テント場はまだ空きが多い。小屋のテラスに一番近くて便利なところに幕営する。
     一段落したところで、まだ14時。テラスでまったりビールを飲みながら、ターコさん特製おつまみのねぎまや晩御飯の焼きそばを作り始める。
     のんびりした心地良い時間だ。天気が良いので、調理も食事もすべてテラスでできた。
     そうこうしているうちに、ガスはすっかり晴れ渡り、五竜岳のごつごつした山塊もしっかり望めるようになってきた。明日の八峰キレットに向けて心が躍る。
     明日は長丁場なので早出が必要。3時起床4時半出発の予定を確かめ合い、19:30に就寝した。

8/5(月)晴れ時々曇り

     3:00起床~4:35出発~5:45五竜岳山頂
     予定通り3:00起床。てきぱきと朝食のイングリッシュブレッドをほおばり、テント撤収と荷物の準備をして、4:35テン場を出発。
     星もよく見える上天気。2ヶ月半目標にしてきた核心部八峰キレットを思い胸が躍る。メンバー全員体調も良いようだ。
     しかし五竜岳山頂までは急登で、息が切れる。7分目くらい登ったところで、雲海からご来光を望む。
     山頂近くで荷物をデポし、5:45五竜岳山頂を踏んだ。モルゲンロートの中、大展望である。
     5:45五竜岳山頂~6:45G4付近~7:00G5
     さて、縦走路に戻ると、南方向の眼下にこれから進む鹿島槍ヶ岳への縦走路が見える。目指す八峰キレットには滝雲が湧いている。
     ガレ場の急降下を落石に注意しながら慎重に進む。地味に怖さを感じる場所だ。
     鞍部に降り立った後、G4岩峰のトラバース付近を進んでいると、遠くから女性の「おーい」と呼びかける声がする。昨日キレット小屋に宿泊し、五竜岳方面に向かってくることを伝え聞いていたひーちゃんだ。今日のどこかですれ違うと思っていたのだ。予定通り巡り会えたことをみんなで喜び合い、記念写真を撮る。お互いの無事と健闘を祈り合い、短い邂逅を終える。ひーちゃんは、五竜岳を目指し、僕らはG5のごつごつした岩場を進む。暑さは相変わらずだが、昨日と違って風が心地よい。
     途中の鎖場にG5と書いた黄色い札が掛かっていた。岩場のアップダウンはきついが、何となくワクワクする。7月に入ってトレーニング山行を続けてきたおかげか、しんどいながらも余裕がある。
     7:58北尾根ノ頭~8:30口ノ沢のコル~9:30キレット小屋 
     見晴しの良いピークに到着。北尾根ノ頭だ。抜群の眺望に癒される。
     目指す先には鹿島槍ヶ岳、振り返れば五竜岳。右手には、剣岳・立山・薬師岳、左手は雲海である。
     ここから緩やかに下り、本日一番標高の低い口ノ沢のコルを通過。ここを過ぎるとすぐに三段登りと言われる岩場の急登になる。
     何度も岩峰を越えた後、回り込むとキレット小屋が姿を見せた。しかし、小屋の直前まで鎖場が続き油断できない。
     9:30キレット小屋~11:20鹿島槍ヶ岳北峰~12:00鹿島槍ヶ岳南峰

     キレット小屋のテラスで荷物をおろし大休止。
     さて、いよいよここから八峰キレットの核心部である。小屋からすぐの岩場を上がると梯子あり。振り返ると、キレット小屋の屋根に色とりどりのふとんが干してあり、花模様の屋根のようだった。
     岩場がさらに険しさを増し、左側に切れ落ちるようなトラバースになった。ここから、鉄梯子を下ると、キレットの底だ。ところどころ鎖を確かめながら慎重に進むと、すぐに岩場の鋭さが緩み、八峰キレットは終了したようだ。なんだか、短くてあっけないと言えばあっけないが核心部を無事通過した満足感があった。
     しかし、、鹿島槍ヶ岳へのアップダウンは続く。むしろ、ここからの方が苦しい。岩混じりの急斜面をジグザグに登っていく。
     途中で休憩をしていると、服の中に扇風機を仕込んだ不思議なジャケットを着たおじさんに遭遇。結構背中が涼しくて快適だそうだ。このおじさんとは、冷池小屋や3日目の五竜行きのバスの中でも会うことになった。そこからは、鹿島槍ヶ岳の吊尾根が間近に見えていた。
     20分くらいで吊尾根に到着。やっと岩場でない穏やかな道になり一安心。登山者もそれまでに比べてとても多くなった。そこにザックをデポして、鹿島槍ヶ岳北峰を目指す。15分くらいでついに到着!
     剣岳や槍ヶ岳などの大展望が、メインイベントの最後を飾ってくれた。しかし、ここまでもっていた天気もだんだんに夏の午後特有のガスに巻かれ始めていた。
     記念写真を撮った後、展望を満喫すると、早々に出発。先ほどの分岐点でザックを担ぎなおし、12:00鹿島槍ヶ岳南峰に到着。いよいよガスが立ち込めてきた。でも、後は冷池山荘まで下るだけ。油断は禁物。気持ちを引き締めるように声を掛け合い、慎重に、でも軽快に下って行く。

     13:00布引山~13:45冷池山荘 着
     13:00 ガスに巻かれた布引山を通過すると、道が平坦になった。しかし、ここからテント場までが長かった。朝4時半に出発してほぼ9時間、さすがに疲れがたまってきた。やっとの思いで、冷池山荘に到着。
     ザックを下して、一休み。テント場の手続きを済ます。今日は平日のせいか、テント場も小屋もガラガラに空いている。
     小屋の談話室を使わせてもらい、冷池特製のチョコレートケーキとコーヒーをご褒美に、合宿の核心部を終えた達成感に4人で浸る。幸せな時間だった。
     部屋の奥の方から声を掛けてきた人がいたので見たら、吊り尾根手前で出会った扇風機おじさんだった。
     冷池山荘を後にし、テント場まで重い荷物と買い込んだ缶ビールを背負って15分登り返す。テント場はガラガラだったので、一番展望が良くて地面が平らな場所に幕営。ガスは多いが、まだ雨は降ってこないので、テントの前に平たい石を置いてダイニングにして晩御飯。乾杯のビールの美味さもひとしおだった。

     翌日は、扇沢駅から五竜エスカルプラザまで行ける10:15発の路線バスがにあるという情報を得たので、それに間に合うように下山することにする。
    早起き早立ちを確認し合い、今日も早めの就寝とした。

8/6(火)晴れ時々曇り

     昨日と同様、3:00起床、早い時間でもみんなテキパキ予定通り行動できることが、合宿の成果の一つかと思う。
     4:35薄暗いテント場を出発。途中で、冷池山荘に立ち寄り、トイレや給水を行う。昨日の夜半には結構激しい雨が降ったが、今は絶好の天気。結局3日間共天候に恵まれた。
     5:15冷乗越を通過し、爺ヶ岳へ。北峰、中峰の山頂はスルーして南峰まで行く。ここから、目指す種池山荘まで気持ちの良さそうな緩やかな下り道が見渡せた。遠くの山は、ガスに包まれ始めているが、大きく天気が崩れる気配はない。快調に種池山荘まで下った。
     これで、7月にみんなで訓練で来た針ノ木岳からの道と繋げることができた。あとは、柏原新道を扇沢まで行くだけだ。相変わらず長い下りではあったが、訓練の時に通った道なので勝手はわかっている。最後の最後に転倒などしないように、気を付けて進んだ。
     予定より早く9:15に柏原新道登山口に到着。さらに、車がたくさん行き交う県道を扇沢駅まで登る。9:40到着。これで、夏合宿Dは完遂だ!メンバー全員で握手を交わし合う。

     バスの時刻まで、ソフトクリームなどをいただき、車の置いてある、五竜エスカルプラザに出発。
     バスの中には、扇風機おじさんもいた。
    (扇沢10:15→五竜エスカル11:00 ¥1800/一人。今回は時間短縮のため4人全員バスに乗ったが、運転手だけ乗車し、回送してもらえば、かなり安上がりに行ける。時間と値段どちらを取るか?)
     エスカルプラザのお風呂に入った後、八方駅の近くにある、鉄板焼きダイナーやまなみで、評判のステーキ丼に舌鼓を打つ。
    満ち足りた気持ちで、一路、名古屋を目指した。

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