大日ヶ岳(1,709m)


大日ヶ岳(だいにちがたけ)(標高1,709m)
自主山行
2020年2月1日~2日
天候:晴れ

【コースタイム】
1日目:水道山登山口[9:30]→出発[10:30]→1365地点[12:20]→いっぷく平[12:50]
2日目:起床・朝食[5:00]→出発[6:20]→大日ヶ岳(1709m)[8:30]→いっぷく平[9:40]→テント撤収・出発[10:30]→水道山登山口[11:50]

【メンバー】
チームA:よっちゃん(CL),あや(SL),こーちゃん,tosiji,ひさぽん,龍くん,夏目(記)
チームB:りゅう(CL),おみず(SL),まーちゃん,キッド,たぁじ
チームC:梅ちゃん(CL),メリーさん(SL),じゅじゅ,youichi,ターコ

同志会に入会をし2度目の山行であったが、当初予定されていたテーブルランドの山行は、暖冬により積雪が見込めず、今回の大日ヶ岳(標高1709m)へと変更となり当日を迎えた。

2月1日(晴れ)

名古屋を出発し予定通り9:30に水道山登山口付近の駐車場に到着。

ここに来るまで車から見た景色は、例年であれば雪に包まれた郡上の町を眺めることができ、少なくとも道路脇に除雪後の雪が積み上げられているのだが、今回はそれすらなく、これから向かう目的地はどんな状況であるのか少々不安になった。

駐車場はフェンスに囲まれたエリアに加え、その隣の空き地も駐車可能なスペースが設けられていてた。しっかりと詰めて駐車されていれば30台ほどは駐車できる。

荷物や装備を分配し記念撮影を行った後、3パーティーに分かれ10時30分に水道山登山口より入山。初日は幕営地のいっぷく平までの2時間ほどの行程ではあったが、今回初めての雪上テント泊装備となった私にとっては、この短い時間に集中して貴重な歩行訓練の場とする必要があった。

登山口付近からの登り始めはまだ雪はなく、所々に滑りやすい泥道もあったが、落葉樹林帯らしい枯れ葉の道が続き、全体的に緩やかな傾斜で体温調節を挟みながらをゆったりと歩く。

そこから標高1100mまで登った頃だろうか、時間にして1時間ほど登ると、ようやく雪道が広がってきた。雪山登山らしい景色になってきてパーティーのメンバーも生き生きとした表情になる。何はともあれ雪を求めてやってきた甲斐があった事にほっとする。

雪道へと変わった登山道は、大日ヶ岳を登る3つほどのルートの中でも最もポピュラーなルートということもあり、しっかりと雪が踏み固められていて、脇道もほどよくしまった雪で膝下まで沈まない程度のコンディション。

その後30分程歩くと、パーティー皆が12本爪アイゼン未経験の私を気遣って、全員アイゼン装着の指示がでる。家で装着の練習はしたものの、四苦八苦した上やさしくお手伝いまで頂き、なんとか無事に12本爪デビューを果たした。

ブナの木々と雪に包まれた樹林帯の中、アイゼン歩行の訓練を30分ほど楽しみ、無事にアイゼンをゲイターに引っかける事無く本日の幕営地いっぷく平に到着。先行していたパーティーはすでにテント設営を終えていた。

ここで皆テント場から少し離れた場所でアイゼンを外してテント場に入っていく。これはアイゼンでテントや荷物を踏んだり引き裂いてしまう事故を未然に防ぐよう、ルールが設けられているようで、とても勉強になった。

そしてベテランや経験者が率先してテキパキと作業を進める中、6人用テントの設営や雪中のトイレ作りが初めてだった自分は何とかツアー客のようにはなるまいと作業に参加した。作業方法を尋ねると、皆手を止めて丁寧に教えてくれた。

設営作業を終えて、まずは周囲の綺麗な雪を集めて水づくりをした後、各テントでそれぞれが持ち寄ったつまみと酒で早々に宴会が始まり、昼間からの宴会は夕方まで楽しく続いた。夕食のごま豆乳鍋が出来上がったころには、少々飲みすぎてしまっていたようで、せっかくのおいしい鍋を満足いくまで頂くことができなかった。これは次回の教訓にしたい。

就寝前に翌日の行程を各パーティーのリーダーが打ち合わせ、天候も良さそうなので出発を予定よりも早めて日の出を見に行くこととなり、21時にはシュラフに入り就寝。

2月2(晴れ)

翌朝、5時に起床し前日残った食材を使った肉うどんで朝食をとる。食欲も回復しここでしっかりと体力をつけ、不要な荷物をテント内にデポし、ヘッデン・アイゼンを装着して6時20分に幕営地を出発。

昨晩固まった雪道に良い具合でアイゼンが効く。徐々に空が明るくなってくる中、40分ほど登ると、ようやく朝日が顔を出した。まだ山の中腹ではあったが、雪山で浴びる朝日の光は温かく、そしてなんとも気持ちの良いものだった。

幕営地を出発し2時間。最後の急登を登り終え8時20分に大日ヶ岳山頂に登頂。終始風も無く2月とは思えない快晴に恵まれ、全員で集合写真をとって、開けた山頂からの眺めを存分に楽しんだ。隣の白山の山肌や遠くまで映る峰々のコントラストが実に美しかった。

名残惜しくも15分ほどで早々に下山を開始。慣れないアイゼンでの下りを経験豊富なパーティーの方々の手ほどきに助けられながら慎重に下っていく。その後少し慣れてきた頃合いを見たメンバーの配慮で、途中で滑落停止訓練を試みたものの、斜度が足りず雪の上を転がり回るだけとなったが、なんだか心温まる時間となった。

9時40分に幕営地へ戻り、速やかに撤収作業を行い10時30分に幕営地を出発。たった4時間の行程の後とはいえ、ザックに雪山装備の荷物が戻り、なかなかの重さを感じた。

その後、1時間弱順調に下り、11時50分に水道山登山口より無事に下山。あっというまの行程ではあったが、初めての雪上テント泊を挟んだ雪山登山としては、快適で満足のいくものとなった。

帰りは牧歌の里温泉に寄り、温泉で十分に疲れを癒し、昼食をとって各自の車に乗って解散。

同志会に入会してから2度目となった今回の山行を終えて感じた事としては、集団行動である以上、全体のペースに配慮して行動していかなければならない反面、私のように経験不足な初心者に対して、幾度となく丁寧に手ほどきをしてくれ、なによりも心強さを感じた。

日頃から生活や家族のためにそれぞれの仕事に従事する大人たちも、ひとたび気持ちの良い山の中に身をおけば、下界では見かけないほどの生き生きとしたエネルギーと、それぞれを支え合おうとする優しさが湧いてくるのかもしれない。そんな印象が残るような光景がたくさん見れた良い山行であった。

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