雪上訓練(西穂高山荘周辺)


雪上訓練(西穂高山荘周辺)
教育部主催 訓練山行
日時:2017年12月9日(土)~10日(日)
天気:晴れ時々曇り
メンバー:
Aパーティ:のりさん(CL)・まいこ・こん・まこ・しげ
Bパーティ:コッシー(CL)・あゆ・おさちゃん(総CL)・おみず・かに・きむ
Cパーティ:しょう(CL)・はやっしー・すぎ・よこたん・なお・ひろこ
Dパーティ:平ちゃん(CL)・たけ・まいまい・ひーちゃん・ヤンヤン・ホリー(記)
Eパーティ:さいとも(CL)・よっちゃん・りゅう・ケンさん

12月9日(土)
10:00 新穂高温泉P着→荷物分担、出発前説明
11:10 西穂高口駅着 順応のため30分休憩
11:30 移動開始
13:10 西穂高山荘着 テント設営
14:00 訓練開始 ※雪上歩行・ピッケル操作・滑落停止
16:00 訓練終了

12月10日(日)
4:30 起床 朝食・準備
6:30 集合
6:50 丸山へ移動開始
7:20 丸山到着
西穂山荘周辺での訓練組
7:35 下山開始→ ラッセル訓練・スタンディングアックスビレー説明(山荘付近)
西穂独標組(2班に分かれて行動)
8:00~8:40独標→西穂山荘
9:30 訓練終了→ テント撤収、お汁粉
11:00 下山開始
12:00 西穂高口駅着
13:00 新穂高温泉駅 着 ※荷物撤収・移動・温泉
15:30 平湯温泉にて反省会

12/9
これまで冬季の登山だけは経験せずにきた私は、6月の同志会入会後に定例などの山行にて知り合い仲良くなったメンバーからの生き生きとした体験談を聞くにつれて、冬山に興味が出てしまい、ついにチャレンジしてみよう!と思い立ちました。18年1月の冬合宿初級にエントリーするとともに、「神々の領域」と思って避けてきた高地での冬山登山を、今回の雪上訓練にて遂に体験することとなりました。
早朝に名古屋を出発し、10時に新保高温泉に集合。総勢27人のメンバーは、ベテラン揃いで慣れているだけあり、テキパキと準備を開始。装備のつけ方など色々とアドバイスを頂きつつ、共同装備の振り分けもすばやく完了。メンバーへの説明後にロープウェイに乗り込みました。西穂高口に到着すると、高地順応のため少し休息しつつ、西穂高山荘までの登山道を歩くのに必要な「わかん歩行」が未経験の私に、リーダーの指導により歩行訓練をしてもらいました。山荘までの雪道はオオシラビソの森を抜けていくため風も少なく、脚への負荷もありませんが、少しずれて歩くとすぐ足が沈みこむこともあり、1つ1つが重要な訓練であることに気づき、未知の世界への好奇心とともに何でも真摯に学ばないとメンバーにかなりの迷惑をかけてしまうな、と今更ながら理解しました。
1.5時間程の雪道を歩くと標高2,367mにある西穂高山荘に到着。テント設営場所がかなり埋まっていたため、少し外れた場所にて雪を何度も歩いて押し固めつつ、手分けしてテントを設営。この設営時の努力ときめ細かさが夜の快適さに直結することは後の実体験をもって大いに理解することとなります。

14時よりいよいよ訓練開始。アイゼンのつけ方も自宅でやるのとは大違いで、色々アドバイスを頂きつつ装着し、アイゼン歩行の訓練をしつつ、少し離れた30mほどの斜面の場所まで移動。この斜面ではピッケルでの滑落停止をしつつ、フカフカな雪斜面の上り方、トラバースの仕方、ラッセルの仕方を学びました。体重が人より重めの私は足が沈み込むため、最初は全てが苛酷でしたが、何回か斜面を往復するうちに少しの工夫で体力を消耗せずに歩けるようになってきました。やはり訓練というものは重要です。
2時間程でこの日の訓練は終了し、テン場へ戻って一部の荷物を丁寧にテント内に入れ、夕食の調理を開始。食当の方のきめ細やかな準備と調理の手際には美しさがあり、こんな標高の場所で外気は氷点下であっても、美味しく、いろんな意味で暖かい料理を頂けるのはとても感動でした。他のテントではお酒も入ってか賑やかな声も聞こえ、2,400m近い高地の雪の上にメンバーと居ることが、寒いながらも何とも暖かく感じました。

12/10
2日目となり4時半に起床。テント内側のシートが結露した水で張り付いたせいか少々頭痛気味でしたが、外気空気を吸うと直ぐに治りました。6時半に山荘横に集合し、西穂独標チームと、丸山チーム(初心者向け)に分かれて、いよいよ稜線を歩くことになります。
天候に恵まれ、さほど強くない風の中、歩き方の指導を受けながら凍った稜線を上っていくと、朝日が昇ってきまる。振り返ると朝日に照らされた焼岳や乗鞍岳が見え、その横には雲海が広がり、すばらしく綺麗な景色が広がっています。「こういう世界についに来たんだなぁ」と、本来の雪山登山はこんなものではないのでしょうが、自己完結的に感動しつつ丸山に到着しました。西穂側を見上げると、他のメンバーが登りつつある独標やピラミッドピークが見えます。経験を積んでいつかあそこまでいってみようと思う自分がいることに気づき、価値観が変わってきたように思います。
下山時は、時間的余裕もあったため、スタンディングアックスビレーの説明をうけつつ、ラッセル歩行とトラバースの訓練を何度か行い9時半には訓練終了。テントを撤収しつつ、ふるまわれたお汁粉に感動しつつ、11時に下山を開始。13時には新保高温泉に到着し本訓練がおおよそ完了しました。

今回の訓練の前は、どこか冬山登山は寒くて危険でやってはいけないと思うところがありました。しかし、冬山好きのメンバーが大半のため価値観が変わる(変えられる?)のは当然といえば当然ですが、今回の訓練を通じて見たことのない美しい景色を見たことで新たな世界が広がったように思います。十分な準備と訓練、危険に対する十分な警戒をしつつ、また行ってみたいと思うようになりました。次回は冬合宿にて本訓練を十分生かしたいと思います。

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