2014年8月16-17日 鋸岳~甲斐駒ヶ岳 縦走


CLニンニン
コースタイム
1日目:戸台河原駐車場5:00~角兵衛沢分岐7:08~鋸岳(第1高点)12:13~鋸岳(第2高点)13:55~六合小屋17:18
2日目:六合小屋4:20~甲斐駒ヶ岳5:43~北沢峠8:34

冬の下見と9月の親子山行の下見を兼ねて、鋸岳~甲斐駒ヶ岳の縦走を計画。
去年、訓練用の沢を探しているときに見かけた「釜無川中ノ川右股 遡行」から気になっていた山。なにげに初めての南アルプス登山だ。

鋸岳は難ルートに上がる山だけあり、神経を消耗させられ、さらに雨により体力消耗させられ、きつい山行だったが、冬に向けて足りないことも確認できたので充実した山行だった。沢のほうもそのうち行ってみたいと思う。

・前日
戸台河原駐車場と間違え、戸台大橋からすぐの分岐を右に降り、
戸台大橋の駐車場へ行ってしまった。河原歩きできそうな場所でなかったので
Web検索しなんとか戸台河原駐車場へ到着。
(戸台大橋から1つ目は左、二つ目も左(右進入禁止)、三つ目を右に降りる)
ただ、冬は四駆でないと戸台河原に行くことも脱出することも困難そうだった。

予報は16日曇/雨(14時以降)と17日曇/雨、どうしようか迷ったが、
出発予定の5時前にぴたりと雨が止んだのでとりあえず進むことにした。

・戸台河原駐車場~角兵衛沢分岐 5:00~7:08
まずは河原歩きを2時間。そこまで増水しているようには見えなかったが、
2回靴を脱いでの渡渉が必要だった。
角兵衛沢取り付き点には立派なケルンが作られていた。

・角兵衛沢分岐~大岩小屋 7:08~9:12
大岩までは樹林帯をあるくそれなりの勾配のため結構大変。
「ここをラッセルして歩くのかと・・・」思いながら2時間程で到着。
大岩小屋は冬の幕営候補その1、ここまでは視界が開けていたが、
ガスのため視界が利かなくなったのでガスが晴れるまで待機。。
このまま時間が過ぎると雨につかまるので下山も考えていたところ
30分程でクリアになったので前進。

・大岩小屋~鋸岳(第1高点) 9:47~12:13
情報どおりのガレ場、足を置くと足下の岩が動き、その動きに合わせて
足上の岩も動くような場所。岩を落とさないよう。また、岩を足に落とさないよう
足元に神経を集中しながら45度くらいの勾配を上っていく。
最後の詰めはルートを間違え、沢の中央付近を行くところを、
さらに勾配がきつい右側の岩場沿いを行ってしまった。
上りきってから真ん中に降りる箇所は踏み後もあり、みんな間違えているようだった。
角兵衛沢コルすぐ下にも幕営可能な箇所があり冬の候補その2
角兵衛沢コルから鋸岳(第1高点)まではとくに問題なくすぐついた。
あいにくのガスだが、ルートまで完全に覆う程でないのが救い。

・鋸岳(第1高点)~鋸岳(第2高点) 12:13~13:55
ガレ場登りも結構きつかったが、ここからが本番。
第1高点から小ギャップまでに間でもルートを間違えた。
ナイフリッジ前から右に降りるとトラバース用の鎖場があったらしいけど、
そのままナイフリッジを進み左側降りて、逆から巻く形になった。(ここにも踏跡はある)

小ギャップには新しい鎖が取り付けられていた。
そのまま降りれそうだったが、濡れていたので懸垂下降で降りる。
下から見ると登りは余裕そうだった。反対側は鎖を使いつつ上る。
すぐによく写真で見る鹿の窓に到着。鹿の窓からの下りも新しい鎖がついている。
降りる前に鎖を持ってみると、ガラガラと小石が落ちていく。
足場も手も十分にあったので、鎖を左右に揺らさないよう避けて降りた。

鹿の窓の下から大ギャップまでのトラバースは旧ルートを通ってしまった。
新ルートはかなり下にあるという情報は見ていたが、テープから道を探していたら、
旧ルートの踏跡をトレースしてしまった。
旧ルートはたしかに廃止されたのが分かるような足の置き場が悪いルートだった。
そのまま大ギャップの狭くなってる辺りに到着。大ギャップを超えて反対側を見ると、
旧ルートで進めなくなり、懸垂下降をしたカラビナと15m程のザイルが残置されていた。
20分程上ると鋸岳(第2高点)に到着。なんとか安全圏まで雨が降らずもってくれた。

・鋸岳(第2高点)~中ノ川乗越 13:55~14:22
第2高点から歩き始めてちょっとしたところで、本格的な雨が降ってきた。
かなり遠くのほうで雷も鳴り始めた。
中ノ川乗越にはいい幕営場があったのでツェルトをタープ上にし雨宿り。
最悪ビバークすることも考えつつ待機する。
雷がなくなり、雨風も大分落ち着いたところで、六合小屋に向けて出発。

・中ノ川乗越~六合小屋 15:08~17:18
風雨の中1時間半程歩き三ツ頭分岐を超え、ちょうど小ピークに差し掛かったところで、
天候が一転。 いままでの風雨が嘘のように絶景が広がった。
朝からずっと曇でほかの山はもちろん鋸岳すら見えていなかったのが、
甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳はもちろんその先の北岳、間ノ岳まで顔を見せてくれた。
中央アルプスの稜線や八ヶ岳まで見える景色。ようやく全容を見せてくれた鋸岳はかっこよかった。
きつい山行だっただけに、ものすごく感動した。

その後は景色を楽しみつつ、六合小屋へ石作りのしっかりした小屋の中にはすでに
3PT(2/2/1)がテントを張っていた。気を利かせてテントの間を空けてくれたので、
そこでエアーマットとシェラフカバーで寝ることにした。

1PTは同じく前日に角兵衛沢で泊まり、鋸岳を越えてきていた。
自分がちょうど第1高点で写真を撮っているところを、第2高点から見たらしい。

他の1PTの方とは、外で暗くなるまで話をしていた。
いろいろな方と話しができるのもソロの醍醐味。楽しい話も聞かせてもらえた。

・六合小屋~甲斐駒ヶ岳 4:20~5:43
3時半に起床し暗いうちに出発。今日は短い行程で危ない箇所もないため気が楽だ。
六合小屋から少し行ったところで、鎖場に到着。夏は特に問題ない場所。
甲斐駒山頂は太陽は見えたが、北沢峠方面はすべて雲の中だった。

・甲斐駒ヶ岳~北沢峠 5:50~8:34
直下ザレ場がかなりガスっていたが、100名山だけあって標識が沢山あって特に問題なかった。
標識がないとどこでも歩けるので迷いやすそうな場所だった。
今回は約1000m降るだけなので楽々 北沢峠に到着。
テント場の下見をして今回の目的完了。

今回はこのままバスで戸台大橋へ。
冬はここから戸台大橋までラッセル地獄・・・。

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