奥穂高岳(3190m) コブ尾根


奥穂高岳 コブ尾根

2016716日~719 

メンバー:(CL記録)ぐっさん (SL装備車)こっしー (食料)もっちゃん

昨年夏に登った、奥穂南稜の際すぐ隣にジャンダルム、コブ尾根が見えた。そのとき次回はコブ尾根をやろうと言う事になり1年がかりでちょくちょく調査し、夏合宿I(北方稜線)の訓練を兼ねやってきた。今回は長丁場で幕営装備をもち登攀しなければならないので、それぞれが軽量化に取り組んだ。天気予報は実施1週間前は3日とも雨マークで中止か代替と思っていたが、2日前あたりから晴れマークに変わってきた為決行を決めモチベーションを高める。

7/16(土) 天気晴れ→雨

3:00名古屋発 6:20アカンダナ発のバスで6:50上高地着。天気はとてもよく河童橋から穂高の山並みがよく見える。前穂北尾根をやる亮さんパーティーが待っていてくれ、一緒に記念撮影をする。

岳沢小屋まで約2時間の行程は10個の看板が定期的に出てくるため後どれくらいかわかる為、とてもいい。途中7番(風穴)が月末に入る明神南西尾根の取り付きであり、チェックする。岳沢小屋で2日分の水、6Lほど給水し、ザックが急に重たくなる。小休止しハーネス等を付け出発。小屋から天狗沢方面へ5分ほど進むとガラガラのコブ沢に出合ったところを入ってゆく。

すぐ雪渓が出てきたので、12本アイゼンを付け急なコブ沢をつめる。途中雪渓が薄く、細くなっている箇所は右岸から高巻く。コブ沢から尾根へつながるルンゼがでてきて、予想通り、残念なことに対岸と雪渓が1mほど離れており、その下のは10mほどきれ落ちており雪解け水が大量に流れている。対岸へ渡れそうな箇所を時間をかけ調べたが一番間隔が狭いところでも1mは離れておりさらに着地ポイントは雪渓から1.5m程下であり着地に失敗したらシュルンドに流され、非常に危険な箇所であるが、撤退するわけには行かないのでジャンプする覚悟を決める。雪渓の右にもっちゃんを配置し先端が薄くなる雪渓のどこまで踏み込んでいいか見てもらいながら、コッシーに確保してもらい、思いっきりジャンプし無事着地する。着地ポイントは3名が何とかとどまることができる狭いスペースである。グニャと曲がった信用できない古いハーケンでセルフをとり3名分の荷物をまず受け取り、対岸側から確保し続いてもっちゃんのジャンプ。着地時になんと片足が対岸に届かず上半身がシュルンドに落ちかけてヒヤっとしたが持ち直した。続いてコッシーもジャンプし全員とも第一難関をクリアー。シュルンドと急な逆層スラブの滝の間の狭いスペースに3名。 足を踏み外すとシュルンドの暗黒の沢に落ちてしまう。前にも後ろにも行けない状態ながら何とか進まなくてはならない。ザイルをセットしていたところ50mロープの端から10mほどのところが半分切れているのを見つけたため、ナイフでカットする。おそらく先ほど、コッシーに確保してもらった際、ピッケルの歯ですれて切れたのではないかと言う事になった。コブ1峰の懸垂下降が心配であるが進むことにする。逆層スラブの滝を少し登ってみるがとても25kの荷物を背負って夏靴で登れるようなとこでなく、とりあえず1P目空荷で突破し3名分の荷揚げをし、後続のフォローをする。フォローの際、不安定な石にロープが触れ直径30センチはありそうな落石が発生。もっちゃんのすぐ脇を落ちて行った。2P目も同じくツルっとした急な逆層スラブと垂直な手掛りが無い2mほどの垂直な岩場を越えなければならず、滑って登れない。510のもっちゃんにリードを変わってもらい何とか突破する。その後はガラガラの急斜面を落石を起こしながら1人づつ登り平坦なとこへ出たところで、ようやく休憩。緊張の連続で全員ぐったりであった。そこからも非常に危ないトラバースを確保しながら進み、ようやく安全なお花畑のルンゼの登りになる。ルンゼは所々岩が露出しているがかなり上の方まで流水があり水を取ることができた。岳沢小屋で大量の水を汲んできたが必要なかったねーとか言いながらがんばる。水流は細くいつ涸れるかわからない状況なので、仕方無い。16:30にへとへとになりながらルンゼを上りきったとこがコブ尾根の下部で本日の幕営地、コブ尾根マイナーピーク手前2680m地点である。すばらしくいい天気で霞~明神~前穂~奥穂~ジャンダルム~西穂 奥には焼、乗鞍、御岳もよく見える。正面には間近にコブⅠも見えファイトがわく。テン場は3テン1張がぎりぎり張れるスペースしかなく扇沢側は50mは垂直に切れ落ちていた。天気もいいので、外で乾杯し楽しく過ごし、暗くなってからはテントで食当もっちゃんのスペシャルディナーを頂き、翌日3時起床なので20時には就寝する。

7/17(日)強雨→曇り

天気予報に反し夜中の12時ころから雨が降っている。一旦3時に起きたが強雨テントのフライと本体が雨でくっついてしまっており、テント内に雨がしみこんでいるため、外に出てフライを張りなおす。その際コッシーが扇沢側の崖に落ちかけなんとか岩につかまり持ちこたえヒヤッとした。かなりの強雨と濃いガスがかかっており何も見えない。スマホの電波が届いているのでネットで天気予報を見ると9時くらいに止み、15時からまた雨になっていた。みんなで話し合い10時までに止めば出発をし、止んでなければ停滞ときめる。ここの位置だと撤退するのも、かなり危険であり進むのはもっと危険であり少々不安になるが、とりあえずまた寝る。明るくなっても強雨は続き停滞を決め込む。スマホで上高地からのライブカメラを見ると上高地は降ってなくてもそのすぐ上は分厚い雲に覆われており我々はその中にいるのである。明日下山の為全て飲んでしまおうと、昼ぐらいから飲みだす。昼食でお湯を沸かしている際コッシーの足に熱湯がかかってしまい軽い火傷を負ってしまった。コッシーは朝崖から落ちそうになるし、火傷はするし踏んだりけったりである。結局夕方までに雨は止まず、一日中テント内でグーたらしていた。雨水を大中コッヘルにため4Lは確保する事ができたのはよかった。17:00ごろようやく雨は止み、時々上高地方面が見え隠れする。明日の天気はよさそう。夕食で最後の乾杯をし20:00就寝 3:00起きとした。昼間あれだけ寝たにもかかわらず、もっちゃんはすぐ寝ていた。さすがだわ。

7/18(月) 快晴

予定通り朝3時起床。すぐ外を見る。星が出ていて山並みも見える。よし決行!とテンションを上げ、トマトリゾットの朝食後テント撤収。予定通り5:00出発。まずはマイナーピークへの急な草付きをやっつける。マイナーピークからは上高地から昨日上がってきた雪渓や厳しかったルンゼが見渡せる。ピークからは懸垂下降で10mほど降りる。近くにコブ1峰やその背後にジャンダルム、ロバの耳が見える。コブ1峰へ向かい急斜面を進んでいく際、西穂近辺に県警ヘリが来て救助後松本方面へすごいスピードで戻っていった。おそらく1昨日から救助を待っていたのではないか?無事だといいけど。

コブ1峰へ向けリッジを進んだり、ガリーに入ったりしながら進み7時30ごろ、5,6mのほぼ垂直な壁にぶち当たってしまった。ここがコブ1の基部かどうかよく判らないが、古いハーケンが打ってある。トラバース不能なずっと右側にはピークに向け簡単そうなリッジが続いており、そこが正規ルートかもしれない。もしかして難しいルートに入ってしまったのかも知れないと思いつつも前尾根P7の出だしのようなとこをクライミングしていく。その際トップの私が大きな落石をしてしまいコッシーの手に当たってしまった。岩はロープがすれるだけで落石がどんどんおき、やはりルートは違っているようだが、もう後戻りできず、全員がんばって進む。そのような状態で4ピッチ進み、いよいよコブ1のピーク直下と思しきとこに着く。右側から行くか、左側から行くか判らないが、過去の記録で左からのほうが簡単という記憶がありハーケンも打ってあったので左にトラバースして行き、適当なところでピークへ登る作戦で行くが、まず出だしのトラバースがめちゃ怖い。下は何百メートルときれ落ちており手掛りも足がかりも微妙な感じで、上に登っていくのもややハングしているような感じで、20Kの荷物を背負ってのクライミングは、「まじかよっ!どこが簡単なんじゃ!」 て感じで本当に緊張した。後続は少しでもリスクを減らすため先に荷揚げをしてから登ってもらい、なんだかんだしながら、12:30全員コブ1ピークに無事到着し大休止。荷揚げしたり確保しながら来た為時間がかかってしまったが、充実していて楽しかった。休憩中今度は県警ヘリが重太郎新道途中でホバリングして救助活動をしていた。

ここからコブ2峰,3峰を経てコブ尾根の頭まで2時間がんばらなければならない。まず、コブ1峰、2峰のコルへ向け20mほどの垂直な懸垂下降。コルには大きな雪渓が残っていた。続いてコブ2峰への登攀。念のためロープを出す。後は急な草付き、岩場を交互にやり過ごしコブ3峰は左から巻きながらがんばる。途中ジャンダルムの山頂にいるパーティーが手を振ってくれて元気が少しでる。へろへろになりながら14:20コブ尾根の頭到着。全員よくがんばった。目の前にジャンダルムが見える。元気がよければ15分もあればいけるのでないかという距離であるが、もう元気は無かった。少し休憩し西穂から縦走してきたというパーティに写真をとってもらい天狗のコルへ向け下降を開始。途中ヒロさんたちが春合宿でビバークしたと思われる地点を確認した。疲労もあり本日中に上高地まで降りるのは危険と判断し、岳沢小屋へ泊まることにし、ゆっくりと進み天狗のコルには16:00過ぎに着く。20分ほどゆっくりと休み、ガラガラのながーい天狗沢を最後の力を振り絞り下り18:30小屋着。小屋でビール、ワイン、おつまみ、カップヌードルを購入し、打ち上げをするが、疲労しすぎており、すぐ寝た。

 7/19(火)晴れ

朝3:30起床、5時発天気はとてもいい。途中7番看板で明神登山口を確認し8時に上高地に到着し平湯バスターミナルのお風呂に入りご馳走を頂き、帰名する。

 

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