北岳バットレス(3,193m)~白峰三山縦走(2019年夏合宿F)


2019年夏合宿F 北岳バットレス(3,193m)

<日程>2019年8月10日(土)~13日(火)

<メンバー>CL:やんやん、SL:choco(記録)、ひでちょ

<コースタイム>

【コースタイム・天気】

8/10(土) 晴れのち曇り

5:30 奈良田駐車場 ~ 6:40 広河原 ~ 8:45 白根御池小屋 ~ 11:50 北岳 肩の小屋

8/11(日) 晴れのち曇り

2:30 北岳 肩の小屋 ~ 3:00 北岳 山頂 ~ 4:30 左又から分岐 ~ 5:00 第四尾根 下部 登攀開始地点 ~ 8:00 第四尾根 取り付き ~ 9:40 マッチ箱のコル ~ 11:30 城塞 ~ 12:10 第四尾根 終了点 ~ 12:50 北岳 山頂 ~ 13:20 北岳 肩の小屋

8/12(月) 晴れのち曇り

4:30 北岳 肩の小屋 ~ 5:10 北岳 山頂 ~ 6:25 北岳山荘 ~ 7:25 中白根山 ~ 8:45 間ノ岳 ~ 10:00 農鳥小屋 ~ 11:25 西農鳥岳 ~ 12:20 農鳥岳 ~ 16:50 大門沢小屋

8/13(火) 曇り

5:30 大門沢小屋 ~ 7:55 奈良田駐車場

バリエーションのクラシック人気ルートの北岳バットレス(第四尾根)の合宿(上級)を行った。せっかく北岳に行くなら縦走もしたいという欲張りな考えから白根三山縦走も兼ねて3泊4日の長い山行計画立てて、更に途中から合宿Aパーティーと合流して大人数で行動する計画となった。訓練期間の6月7月の週末は雨ばかりで、あまり訓練出来なかったが数回の岩訓練と本番前週に空木岳日帰り訓練を行い、十分とはいかないまでもそれなりに準備は出来た。

5/10

奈良田の駐車場に前日入りし、前泊。始発のバスで広河原に行き、北岳肩の小屋を目指す。広河原に着くと流石の連休初日で大賑わい状態。トイレに行くのも一苦労でなんとか準備を終えて出発。

3泊4日分の荷物+クライミング装備はかなり重く冬山と同じくらいの荷物量に感じた。そこまで暑くなかったため、順調に高度を稼ぎ、白根御池に到着。50人程度高校生集団がおり、大賑わい。高校生集団と重ならないようの十分休憩を取って間を空けて出発したが、すぐに追いついてしまい、全員とすれ違う。AM中に肩の小屋に着き、テント設営し、翌日のバットレスに向けて体を休める。最高の生ビールで乾杯し、担々麺風の料理を食べて、18時に就寝した。

5/11

夏休暇のいい時期+山の日ということもあってバットレスはかなりの混雑が予想されたため、2:00起き、 2:30出発とした 。一度北岳山頂に登り八本歯のコル側から左俣コースを降りる。岩が湿って滑りやすくなっており、真っ暗な中で滑ってスネを怪我してしまった。幸いにも擦り傷程度で歩けない程ではなかったため少し休憩してそのまま計画続行。広いd沢から山頂方向の樹林に入りc d中間稜に上ると明瞭な踏み跡のお花畑に入り、その先にDガリー大滝に到着。前にいたのは準備中の一組だけで混雑前に取り付くことが出来た。dガリー大滝は出だしが少しだけ注意が必要だが問題なし。残置は少ないが、テラスまで少し長めにロープいっぱい使って2ピッチ。1ピッチ目はchocoリード、2ピッチ目はひでちょリード。そのままロープレスで上がれそうだったが、少し上がり、傾斜が増したところでロープ出して3ピッチ目はひでちょリードでdガリーを登攀。そのまま1ピッチ上がって4尾根へはそこから少し下り気味の踏み跡を右にトラバース(結構怖い)。崩壊箇所手前から右上バンドを上がればピラミッドフェース取付きだったが、我々はトラバース後、尾根を回り込んで、ガレガレのcガリーに出て、浮石だらけのガレ場を慎重に通過。ガレ場を左に周ったところで大きな4の表示の岩が目印の簡単な岩場(やんやんリード)を登り、4尾根取り付き。

4尾根1ピッチ目ひでちょリード。斜め、広めのきれいなクラック、ピンは少なくカム使用 。2ピッチ目 やんやんリード。リッジ35+10m「白い岩のクラック」下に。3ピッチ目 chocoリード。白い岩のクラック35m 4ピッチ目 10mほどで三角形の小垂壁、かなり辛い。そのままリッジをたどりマッチ箱の頭40m 5ピッチ目)懸垂下降10mくらい。6ピッチ目 やんやんリード。クラック沿からスラブ、リッジ40m。7ピッチ目 chocoリード。旧・枯れ木テラスを過ぎ城塞ハング下まで。ナイフリッジを右からトラバース(ロープの流れ悪くなるので、6ピッチ目を2つに切ってナイフリッジの手前からスタートしたほうが良かった。) ナイフリッジ前後の渡りはかなり高度感があり、いかに平常心でいられるかを試された。8ピッチ目の城塞ハングはチムニーを登る。ひでちょリード。事前情報では難関とあったがホールドはしっかりしており、そこまで難しくはないと感じた。登り終えると少し上がって広場で休憩できる。12時過ぎに4尾根登り終え、終始待ち時間なく快適なクライミングが出来た。4ピッチ目あたりから雲が多くなり、展望が全くなくなったが、一度も雨は降らなかった。広場からは左気味に上がる。この時期、お花畑が素晴らしく、やんやん、ひでちょは至る所で写真撮影していたが特に興味は出なかった。15分程で北岳南側の一般登山道に出る。クライミング装備のまま再び北岳登頂。途中すれ違う人に何度か興味、驚嘆の声を頂き、達成感を感じながら13時過ぎにテン場に到着。ご褒美の生ビールで成功を満喫した。その後合宿Aチームもテン場に到着し、事前に確保していた隣のテン場に設営。晩飯比べ(カレー対決)したりして楽しく宴会をした。疲れもあることからそこそこでお開きとし明日の縦走に備えて早めに寝た。

5/12

この日Aチームと共に白根三山を縦走し、大門沢小屋まで下る10時間の長い計画になっており、3時起床4時半に肩の小屋を出発した。この日も朝は雲一つない快晴で、北岳山頂手前でご来光を拝むことが出来た。3度目の北岳のピークを踏み、間ノ岳を目指す。間ノ岳手前でドローンを目撃し、こんな時間に何故ドローンをと思っていたら、前から有名な登山家に遭遇。300名山一筆書きの真っ最中で、この辺りは丁度挑戦してるかも、もしかしたら会えるかもと話していたので想像通りだった。特にやんやんはこの山行で一番の喜びを見せて記念撮影。急いでいるにも関わらず快く対応してもらえた!あまり時間を取ってもらうのも申し訳ないため、程々にして間ノ岳を目指す。ちょっと進んだところで、今度はドローンを操作している別の有名な登山家に遭遇。昨年2度目のピオレドールを受賞した屈指のアルピニストだ。再び快く撮影をして頂き、あまり時間をかけず撮影会を行った。

そうこうしているうちに間ノ岳に到着する。やんやんには思い出深い場所とのことでロマンチックな話してもらった。農鳥小屋の噂の小屋主人はお昼寝中で特に絡むことは出来なかったが、売店のお姉さんの接客に癒された。

西農鳥岳、農鳥岳をなんとか縦走し残りは大門沢までの下山。ここでかなり疲労が溜まってきて、かなりスローペースの下りとなり、17時前になんとか到着。ここでもまずはビールで乾杯し、早急にテント設営、夕食準備をして宴会。この宴会でAチームは元気いっぱいで圧倒された。3日分の疲れが溜まっており宴会もほどほどにして就寝。

5/13

メンバに予定があり早めの下山が必要なためここでAチームと分かれて早々に下山した。たくさん睡眠を取れたこともあってスイスイと進み奈良田駐車場に着いた。下部温泉に入って大衆食堂でランチを取って帰名した。

天気、メンバーに恵まれて、大成功の楽しい合宿となった。私にとって、日程、コース的にかなり挑戦的な内容だったが、合宿訓練、メンバの助けにより、クライミング技術、安全確保の考え方や対応の仕方など多くのことを学ぶことができ、成長することが出来る山行となった。

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