南岳(3,032m)~北穂高岳(3,106m)~奥穂高岳(3,190m)


南岳(3,032m)~北穂高岳(3,106m)~涸沢岳(3,110m)~奥穂高岳(3,190m)
自主山行   

三度目の大キレット挑戦!!

◆山行日  2020/7/31(金)~8/2(日) 
◆メンバー CLまーちゃん、SLよちろう、よっちゃん、おみず(記録)
◆コースタイム
 ・7/30(木) 前夜21:00発~1:30 沢渡第二駐車場到着
 ・7/31(金) 5:35上高地 8:30横尾 10:30槍沢ロッジ 13:40天狗原分岐 17:10南岳小屋(小屋泊)
 ・8/1(土) 6:10南岳小屋 8:20A沢のコル 9:50北穂高岳 13:00涸沢岳 13:20穂高岳山荘(小屋泊)
 ・8/2(日) 4:30穂高岳山荘 5:25奥穂高岳 6:20穂高岳山荘 7:30ザイテングラート 9:00涸沢ヒュッテ  12:00横尾 15:10上高地 

2018年夏は天候悪化のため南岳小屋から南沢経由で下山、2019年夏は台風の影響から直前に計画変更し涸沢小屋から北穂が精一杯。今回三回目の大キレット挑戦となるが、天気予報は雨予想で早々に大キレットは諦め、宝剣~空木岳縦走で計画は進んでいた。ところが山行数日前の天気予報で南アルプスよりも北アルプスの方が良好となってきたため当初の大キレット挑戦に再度変更し三度目の挑戦をすることとなった。

7月30日
前夜名古屋発、中津川ICを降りると激しい雨。また上高地方面への道中では通行止め箇所もあり予定より大幅に時間がかかってしまった。1:30沢渡にて車中泊。4:30起床5:00タクシー発。全員睡眠不足気味。

7月31日
5:35上高地発。歩き始めは小雨でその後は曇りで涼しく歩きやすい。上高地周辺では日本猿が結構歩き回っている。コロナの影響で観光客も少なく動物達も我が物顔で歩き回っている。徳沢~横尾~槍沢ロッジまでは予定より若干早いペースで順調であったが、ここで1名睡眠不足が祟って高山病の兆候。ババ平で休憩時間を多くとってゆっくり歩むことに。ババ平を過ぎると樹林は薄くなり岩稜帯が続く道となるが、ここでも1名トラブル発生。登山靴のソールが剥がれそうになっている。メンバーの針金と結束バンドで応急処置しなんとか事なきを得た。天狗原分岐から雪渓を超えると、天候は回復し西岳や槍ヶ岳が綺麗に見える。天狗池を超えると岩場の急登が続く。出だしの睡眠不足が祟りパーティー全員やや疲れ気味。休憩時間も長くなり言葉も少なげ。最後の南岳への急登は岩場の登りとなるが、全員で励まし合いながらなんとか登り切った。南岳への稜線では雷鳥が数匹ひょこひょこと歩いている。稜線上は霧雨で風も強く寒い。皆で写真を撮って足早に南岳小屋に向かった。南岳小屋では睡眠不足と寒かったことで2名は18:00にちょっと休むの言葉とともに熟睡。酒好きの2名はイワナ酒を嗜むが20:00には就寝し翌日の大キレットに備えるのであった。

8月1日
大キレットの岩々が乾くのを待って6:00過ぎに南岳小屋を出発。快晴で風もなく絶好の天候。槍ヶ岳や北アルプスの山々を見ながらHピーク、A沢のコルを超えて大キレットを通過する。2年越しでとうとう大キレットを通過することが出来て感激しつつ10:00前に北穂山荘に到着。全員で極上の北穂コーヒーを飲んでいると、ソロ山行の同志会メンバー平ちゃんとばったり。友遠方より来たる、またたのしからずや。全員一緒になって一層休憩が長引くのであった。北穂で全員で写真をとって、平ちゃんは下山。我々は涸沢岳を目指した。雲も出てきて歩きやすい天候。涸沢岳付近は岩の崩落も複数あり危険な箇所もあったが、全員大キレットを超え、また平ちゃんにも会えてテンション高く歩いていった。本日の寝床の穂高岳山荘には13:30頃到着。昨日と打って変わって、素晴らしい天候や平ちゃんを肴に早々と小屋で飲み始めるのであった。

8月2日
4:30穂高山荘に荷物はデポし奥穂高岳に向かう。早朝は快晴で気持ちが良い。奥穂高岳に向かう途中で日の出となり皆で写真を撮り合う。遠くには富士山も見える好天。奥穂高岳に近づくと太陽も登り奥穂高岳はモルゲンロートになっている。奥穂高岳山頂ではジャンダルム~西穂と前穂と上高地、涸沢カールが面前に広がり、また遠くには常念、槍ヶ岳、そのまた遠くには鹿島槍、富士まで一望出来素晴らしい景観を堪能することが出来た。奥穂を下りザイテングラートから穂高を下山した。パノラマコースを通って涸沢ヒュッテに向かったが、高山植物が満開で花と穂高連峰が美しい。涸沢ヒュッテでは朝食をしっかり食べたにも関わらず全員で涸沢カレーを食べて下山に備えて栄養補給。涸沢から横尾までのんびり下山。途中本橋手前で休憩し、足を川につけるが冷たくて10秒とつけられない。本橋を過ぎると一部登山道の崩落が見られるが、巻道もあり横尾に無事到着。帰りは横尾~徳沢~明神で休憩とりながら無事に上高地に着いたのであった。

◆メンバーのコメント
・初日が寝不足で辛かったです。寝ながら歩いていて記憶が曖昧なところがあります。早めに泣きを入れて仮眠させてもらうなどしていればと反省しています。カフェインを摂取するサプリメントなどの対策が必要です。2日目以降は天候に恵まれて絶景の岩稜帯歩きができて良かったです。あと小屋はとても快適でした。
・約半年ぶりの山行でしたが、パーティーの皆にサポートしてもらい歩き通すことが出来た。常に後続を見ながらペース配分を差配してくれたよちろうさん、後ろで常に見守ってくれたまーちゃん、前で歩き方を教えてくれたよっちゃん本当にありがとう。南岳の登り、特に天狗原分岐以降がこの山行で一番辛かった。大キレット、北穂、涸沢岳、奥穂の縦走は天候にも恵まれ素晴らしい山行だった。涸沢ヒュッテのカレーは美味しかった。
・天気予報が流動的ななか、結果的に体力的にハードなところが曇天、景色を堪能したいところが好天という大変都合の良い天気で山行できて大満足でした。急ぐことなく余裕のあるペースで登ることができ、山の楽しいところを最大限引き出せた思い出に残る山行になりました。山小屋も快適でこれからもしばらくは 山小屋を利用して登山環境の維持に少しでも貢献するのもありだと思いました。
・コロナ、地震、長雨と、今年も大キレット無理なのかと思っていましたが、皆で下調べや小屋の手配をし大慌てながら直前に実施を決めて、結果本当に良かった。南岳までの登山道は、2年前と変わらず厳しいと感じました。大キレットそのものはひたすら楽しく歩けました。ただ、涸沢岳付近では岩の崩落箇所が見られて怖かったです。
・今回は、全てのものに恵まれました。メンバーがそれぞれ役割以上の仕事をしてくれたこと、天候に最大限恵まれたこと、雨天予報のため複数のエスケープルートを計画に入れておく必要があり、そのぶん楽な行程で歩けて、かなりゆったり遊ぶことができました。またコロナに対する不安もあったため、混雑が心配された穂高山荘では個室を利用しました。群発地震の影響と思われる地震も穂高岳山荘で体験しました。長雨の影響は特になかったけれど、その痕跡は時折見られました。北穂小屋で会の仲間に会えたのも、とても嬉しかったし良い思い出になりました。

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