雪洞訓練


雪洞訓練
和田牧場1,050m 野伏ヶ岳1,647m
雪山での緊急対応(雪洞制作 避難)訓練/歩行訓練
2016年2月27日~28日
教育山行

メンバー
CL山師匠、SLのりさん、APL河ちゃん、BPLみやげ、CPLゆきむし、ASちえぞう、ASyouichi、のぐっちー、ひでちょ、まいこ、たけ、エスパー、タッキー、さいとも、はやっしー、gigi、ターコ、まーちゃん、しげさん、こん

行動記録
2月27日(土曜)
6:30  瓢ヶ岳PA集合→9:00白山中居神社P出発→12:00 和田牧場跡到着→16:00 夕食

2月28日(日曜)
7:00朝食→8:20野伏ヶ岳登山出発→9:30雪上訓練開始→13:00雪上訓練終了→14:00和田牧場跡出発→15:30白山中居神社P

今回山行部企画の雪洞訓練に参加しました。
5時ごろに車で拾っていただき出発です、石徹白への坂道でスリップして登れなくなりチェーンを巻いたというアクシデントはりましたが無事に白山中居神社駐車場に到着しました。
出発準備を整え9時頃に出発、天気は曇り。それほど寒くもなく少し歩くと暑い!
林道や林の中を3時間ほど小休憩をとりながら登ると、急に視界がひらけだだっ広い雪原に、目的地の和田牧場跡に到着しました。

到着後にさっそくみなさん雪洞作成にとりかかりましたが雪が少なく堀だすとすぐに木の枝やらが出てきて何度も場所を変えたり、雪洞を諦めテント泊に変更する方も、僕も予想していたよりかなり狭くなってしまったが横になれるスペースと足元に荷物を置くスペース、中央で何とか座れる空間ができました。

そうこうしてるうちに夕食の時間になりました。食堂(大きな雪洞)が出来なかったのは残念でしたが雪のちらつく雪上で雪のテーブルで鍋を囲んでみんなで食べた豚汁は最高に美味でした。
夕食後には6人用テントに15人も入りキツキツでみんなが持ち寄ったお酒とおつまみでほろ酔い気分で楽しい時間をすごしました。

ついに雪洞での就寝です、ともかく狭いので何もせずにすぐに寝袋に入りあっと言う間に夢の中~☆
寒くて眠れなかった方と良く眠れた方が半々くらい?だったようです、何が良かったのか分かりませんが僕は寒くもなく朝まで熟睡できました。

朝ご飯は昨日の豚汁の残りにご飯を足した雑炊をいただきました、寒い中で食べる熱々の雑炊はとても美味しかった。

野伏ヶ岳登頂組が出発した後で雪上訓練が始まりました、アイゼン歩行、ピッケルを使った滑落停止、ワカンでの歩行、ビーコン、ゾンデ棒を使った捜索等をとても分かりやすく指導していただきました。
みんなで交代しながら雪の中に埋まりゾンデ棒でツンツンしながら人の感覚を覚えたりビーコンで宝探しの様に埋まった位置を探索したりととても楽しかったのですが、実際にこれらの機器を使う様な事にはならないで欲しいと思いました。

登頂組ももどり雪洞を埋め戻したり後片付けをして14時頃下山をはじめ1時間半ほどで駐車場へ到着。
ウィングヒルズの温泉に寄って解散しました。

雪の上でみんなでご飯を食べたり雪洞掘ったり訓練したりと、初めて経験する事ばかりでとても楽しかったので来年はもう少しレベルアップしてまた参加したいなぁと思いました。

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訓練の詳細
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①雪洞訓練

雪洞訓練では雪山で遭難等で動きが取れなくなった時に雪に穴を掘ってその中に緊急避難するために作る物で、その場合は最低限人が横になるスペースが掘れれば良いと思われるのですが今回はなるべく雪洞内で快適に過ごせる雪洞を作るのが目標でした。
そのため入口は小さく上に向かって掘る、天井は高く滑らかに中央部からなだらかにふちに向かって下げる、寝台は寒さを緩和する為に1段高くする等教えていただきました。
が、現実は雪が少なくすぐに枝やら土手が出てきたり雪が少なく天井を高く掘れないなど思い通りに掘れなかった方がほとんどだったようです。
僕の場合も同様に労しました、だいたい奥行1m長さ2m高さは80cm中央部の高さ1m20cm ほどの雪洞を1時間半ほどで掘りました。
結果として中で体を動かすには快適とは言えませんが寝るだけなら十分なスペースにはなりました。
何が良かったかは分かりませんが寒くも水滴が垂れる事もなくよく眠れたのは良かった、不満な点は思い通りに掘れず狭く天井が低かったことですが今回の状況では結果オーライだと思います。
課題はもっと雪がある状態で作ってみないと見えてこないですね。
また緊急時にこの程度の雪洞ならもっと短時間で掘れると思いました。

②雪上訓練 アイゼン歩行
少しがに股ぎみで歩かないとアイゼンどうしを引っかけて転んでしまうとか、今回は危険のない柔らかい雪の上での歩行だったがガチガチに凍った斜面だと怖いだろうなぁ。

ピッケルを使った滑落停止
おしりから滑ったら体を横に回転させうつ伏せになり膝をまげ足を上げピッケルを胸の前でしっかりと持ち脇をしめて全体重をピックにかけて雪面に突き刺す、シャフトを握ってる手はシャフトを雪面から離すようにする、一度で止まらなかったら止まるまでピックを雪面に突き刺す動作を繰り返す、足を上げるのはアイゼンが何かに引っかかると体が回転し大事故につながる、シャフトを持ち上げるのは石突きが雪面に引っかかるとピッケルがふっとんだり体が回転してしまうそうです。
何度も繰り返し練習しましたが急な斜面ではありましたが短くこちらも柔らかい雪だったので危機感を持てず楽しんでしまったかな、いざという時に体が勝手に反応するくらいに繰り返し練習しないといけませんね。

③雪上訓練 ワカン歩行
こちらもややがに股で歩かないと足が絡んでしまい転倒するよと。
持っていったスノーシューが使えなかったのは残念でしたが、これだけは純粋にふかふかの雪歩きを楽しみながら、みんな人の後を歩かず自分の踏み跡を残しました。

④雪上訓練 ビーコン・ゾンデ棒を使った埋没者の捜索
みんなで交代で雪に埋まりゾンデ棒を突き刺しつんつんして感触を試しました。
雪にすーっと入って人に当たるとプヨッって柔らかい感じがしました。
ビーコンの電波の特性で発信源にまっすぐ向かえる訳でなくぐるっと回りこんで発信源に近づいていくらしい、あとアンテナの数が多いほど正確に位置をとらえる事ができると。
実際に宝探しのようにビーコンの入った袋を埋めた場所を探したときは新しい(アンテナの数が多い)ビーコンを持った人が位置を特定するのが早かった。
最後までビーコンで位置を特定するのではなくある程度絞り込めたらゾンデ棒で捜索するようにと。

以上、雪上で必要な基本的な事を教えていただきました。また雪山では些細なミスが命取りになると、そうならないためにも練習を繰り返すしかないなと思いました。

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