八ヶ岳 南沢大滝 アイスクライミング


八ヶ岳 南沢大滝 アイスクライミング
自主山行
メンバー: CLハチオ、SLゆきむし、アキ(記)
2016年12月4日
行程 :5:30美濃戸口出発→ 7:20南沢小滝→ 8:30南沢大滝→ 南沢大滝15:15→ 16:40美濃戸口

12/4 晴れと曇り。この日の為に、ときんときんに研いだアイゼンと、アックスを持って、八ヶ岳南沢大滝・小滝にアイスクライミングに行ってきました。ハチオさん、ゆきむしさんは本チャンの実践練習。私は初アイスクライミング体験。ほんの2週間ほど前に、初ドライツーリングでアックスが使えず、腰も引け引けだった私、大丈夫でしょうか??
朝、5時30分ヘッデンの灯りを頼りに出発。気温は0℃前後だったか?風はないので思ったより寒さを感じません。出発早々、薄く張った氷の洗礼をうけ、両膝と脛を地球に強打し痛さに苦悶する。今日の私、既に前途多難の兆しありです。登山道は所々凍り、雪がつき、早々に転んだ私はビビって普段よりさらにスピードが上がりません。南沢小滝が見えてくるころには、登山道にも大分雪がありました。
南沢小滝に到着。氷壁はまだしゃびしゃびの増殖中で、今日はここで練習するのはまだ無理との判断。大滝を目指しました。本来、小滝から大滝まで距離的に離れていませんが、雪訓前のプチ雪訓、アイゼンなし歩行練習ということで大滝まで大回りします。ハチオさん、ゆきむしさんは、道なき急登の登り下りをサクサク行ってしまいます。踏み抜き注意、踏み後たどっておいで~って、凍ってるし、雪だし、急登で怖いし!足短いし!無理!もぉちょっと小幅でお願いできませんか?コーチ2名、厳しいであります。尚、大滝は小滝の沢沿いではなく、違う沢筋なのでアプローチの際にはご注意を。
私の気持ちが絶えそうになった頃、大滝に到着しました。初めて見る、時間が止まった滝の姿にびっくり。自然造形の凄さって素晴らしいですね。大滝だけあって先程の小滝とはずいぶん高さもちがいます。振り向けば、青空に映える白い槍、穂高の北アルプスの雄姿。今日は3人だけで、贅沢な景色も大滝も貸切です。昼ごろに大滝の様子を見に来られた常連さんに話を伺うと、アイスクライミングとしては、12月の後半頃から良い状態で楽しめるそうです。ハイシーズンになると、何本もトップロープがかかり、なかなかの込みっぷりとのこと。ちなみに、2016年のトップシーズンは今日よりも全く氷壁になっていなかった、とのことでした。
ハチオさんが、アックスの打ち込み方・アイゼンのけり込み方を実践レクチャーしてくれつつ、アイススクリューで支点を掛け、トップロープの準備をしてくれます。つらら大群の滝上部は、まだしゃばしゃばらしく、途中、2/3程のところでまで練習です。常連さん曰く、トップロープで滝上部に抜けるルートだと、70mロープで氷壁ぎりぎりのビレイ、80mあった方が好ましいとのこと。ハチオさんサクサク登っていきます。アックス・アイゼンを氷壁に打ち込むと、小さな氷の塊や、大きな氷の塊がけっこうな勢いで落ちてきます。危ない。これが、何本もトップロープがかかった状態で、、と考えると恐ろしい。今日は貸切でよかった。
ハチオさん、ゆきむしさんに続き私も、いざ!!アックスはヒジから先を使って振りかぶって、気持ち下方向へかかるよう氷にぶっさして下さい。ちまちまやってると、特に女性は打ち込めません。岩に打ち込むわけではないので、私でも打ち込めました。結構な力が必要で、おもわず声がでます。おりゃ~。手元が固まれば、少しずつ重心を移動して登ります。右手のアックスに重心を移しつつ上に、左手のアックスを更に上に打ち込んだら、左手のアックスに重心を移しつつ上に、、この繰り返しです。アックスは加重方向に、力が逃げないように脇をしめ、ヒジから先はなるべく固定したまま、ヒジから肩の角度をかえるような感覚で重心移動し体を上げました。アイゼンの前爪で氷に立ちこみ登りますが、このアイゼンをけり込み、氷壁に前爪を掛け立ちこむことが思った以上に難しい。もっと直角にけり込んで!とアドバイスをもらうものの、思っている以上に踵があがっているらしく上手くさばけません。今、かかったよ!と教えてもらっても、アックスは氷に刺した後、下方向にテンションを掛ければ、おっ、かかってる!と自分でも自信がもてますが、氷に掛けた前爪だけの足元は、テンションの掛けようもなく、このまま足元が崩れそうで、全く心もとない。結局今日も、腰が引け引けです。へっぴり腰では、膝と顔面が氷面に接近し、必然的に踵も上がってしまい足元も確認できません。で、上がった踵のまま、またガツガツやるので、全く負のループです。ドライの練習では、もっと細かいホールドに乗って、足感覚を得る練習をしましょうです。アックスを何度も打ち込みなおしたり、足も何度もけり込んだり、腕とふくらはぎが、パンプしました。力を効率的に使えるよう、もっともっと練習が必要ですね。初アイスクライミング!必死のトライ!寒いのも忘れてがんばりました。なんなら、汗ばむぐらいです。とても楽しい。
午後からもそれぞれの練習です。ハチオさんは、手元も足元も一発で決めてサクサク登って行きます。ゆきむしさんは、スクリューを掛けつつ、回収しつつ、作業する際のテンション掛け方、本番にむけ一つ一つ確認練習されていました。一つ一つの作業が、もちろんグローブをつけたまま、アックスを扱ったまま、の作業です。通常のクライミングよりもすべての動作に時間も体力も気力もつかいます。こうやって、一つ一つの動作を確実にする練習が大事なんですね。
帰りは、私一人アイゼン装着のまま、雪をかきかき岩をがりがり最強の気分で下山しました。が、途中、アイゼンを引掛けて転び、本日最後の強打にまた悶えました。
初アイスクライミング。今日は楽しむばかりの体験をさせていただきました。けれど、ゲレンデとなる場所も装備も気象条件も、明らかに通常のクライミングよりも危険要素がたくさんあります。そのことを念頭に、一つの緩みを大きな事故に繋げないよう、より楽しむことが出来るよう、一つ一つ練習したいと思います。私が一緒に行ってもよさそうなアイスには、後ろからひっついて行こうと思っていますよ。にやり。
ハチオさん、ゆきむしさん、とても楽しい充実した一日を有難うございました。

コメントを残す

CAPTCHA