槍ヶ岳(3,180m)~南岳(3,033m)縦走


槍ヶ岳(3,180m)~南岳(3,033m)縦走
2018年夏合宿B
(当初は槍ヶ岳~穂高岳縦走の計画から途中ルート変更し、南岳止まり)
 (槍ヶ岳3,180m、大喰岳3,101m、中岳3,084m、南岳3,033m)
2018年8月10日~12日
天気 1日目:晴れ~雨、2日目:曇り~雨、3日目:濃霧・強風・小雨~曇り
メンバー:ゆかりんCL、なりポンSL、さいとも、たくみ、のりっく(記)

コースタイム
【1日目】
9:15上高地→12:55横尾→14:40槍沢ロッヂ→15:15ババ平
【2日目】
5:25ババ平→6:00大曲→6:40天狗原分岐→8:30殺生ヒュッテ→9:30槍ヶ岳山荘→9:50槍ヶ岳→10:25槍ヶ岳山荘→13:35南岳→14:15南岳小屋
【3日目】
5:40南岳小屋→(南岳新道)→8:05南沢→8:45槍平小屋→12:15穂高平小屋→13:15新穂高にて下山完了

もともと企画していたのは、上高地→横尾→槍ヶ岳→大キレット→北穂高→奥穂高→前穂高→上高地を2泊3日で回るコース。それを、メンバーの実力等を鑑み山行計画を3泊4日のゆったりコースに変更してスタートした。結果としては、槍ヶ岳登頂には成功したものの、悪天候に阻まれ大キレットは涙をのみ断念、南岳新道を通って新穂高に下り、一日早く下山する結果となった。計画達成とはならなかったが、全員が五体満足で下山できたことが何よりだと思う。

【1日目】
初日朝は5時すぎに小牧を出発し8時頃あかんだな駐車場に到着、タクシーで上高地に入り、9:15には上高地を出発した(金曜日とあって道路は空いており、あかんだなP→上高地は20分程度)。初日はババ平までの行程なので気楽であるが、15時頃雨が降り出す予報だったので、それまでにテントを張る必要があった。
12:55横尾山荘を出て14時すぎに槍沢ロッヂに到着。ババ平のテン場の受付をここでこなした。ババ平へは槍沢ロッヂから30-40分程度登らねばならない。槍沢ロッヂで缶ビールを調達。全員既に呑みたくて仕方ないが、乾杯はババ平と決めている。ババ平に缶を廃棄する場所はないため、空き缶は槍沢ロッヂのゴミ箱に入れたかった。考えたなりポンは、500mlビール缶を3缶プラティパスに移し替える作戦を考えた。結論から申し上げよう。やめたほうがいい。計1.5リットルのビールは2リットルのプラティパスに入らない。プラティパスに注いだ時点で泡だらけになってしまい、泡を取り除きながらビールを継ぎ足す作業に時間を要した。更に泡を取り除くとビール感が消失するらしい。見た目も味も麦茶。ちなみに、まずそうだったので、私は一口も飲んでいない。やはりビールは缶のまま飲むべし。
15:15ババ平到着。学生の山岳部でテン場は賑わっており、我々は一段下がった川沿いに4テンと2テンの場所を確保した。トイレは新しくキレイで水場もあり、申し分ない。しかし川が増水した時には身の危険が案じられる場所ではある。15時過ぎに降る予報だったが夕食の時分まで天気は持ち、17時半頃に土砂降りとなった。

【2日目】
2日目は決行に悩む天候であった。午前中は持ちそうなので槍ヶ岳は登頂できそうだが、昼頃から降る予想。南岳までの縦走は雨となる可能性が高かった。しかしここで引き返しては単なる上高地観光だよねということで、前に進むことを決意し、5:25ババ平を出発。TVで幾度と見た沢が眼前に広がる。私にとっては初めての上高地ルート、初めての槍ヶ岳。ここを殺生ヒュッテまで3時間ひた登っていく。気温・湿度共に高く風はなし、傾斜もあるキツイ道程であったが、計画より約1時間速いペースで登ることができた。
殺生ヒュッテで小休止し、9時すぎに槍ヶ岳山荘に到着。ヘルメット、簡易ハーネスを装着し、各自アタックザック等を携えて槍ヶ岳山頂を目指した。ハシゴ渋滞が有名だが、悪天候のためか登山者は思いのほか少なく、渋滞は軽度であった。お揃いのブルーのヘルメットを着けた学生の山岳部が下ってくるのとすれ違う。「ビビってお尻をつけるくらいだったら後ろ向きで下りろ」「日が暮れちまうぞ」と厳しい叱責が飛んでいて、こっちがビビってしまった。私だったら合宿終了後退部するだろうな。9:50全員無事に槍ヶ岳登頂に成功!ガスっており、360℃のパノラマは臨めなかったが、本合宿の1つ目のミッション達成に、全員感動と安堵で胸がいっぱいになった。槍ヶ岳山荘に戻った後、奇跡的に雲間が晴れて槍ヶ岳の山頂が顔を出した。本日最高のご褒美である。
本休憩を取った後、南岳に向けて10:25出発。大喰岳、中岳、南岳と三山を縦走する。下りと登り返しの連続は結構キツイし、心が何度も折れかけた。晴れていたらどれだけ素晴らしい縦走になっただろうと思うが、残念ながら終始ガスっており展望はなし。ただし標高3,000mは涼しく歩きやすかった。
14:15南岳小屋のテン場に到着。ここでも学生の山岳部がたくさんテントを張っていた。翌日はメインの大キレットと奥穂高縦走。濡れた岩場は危険度が高く翌日の天候に悩む状況であったが、電波が入りづらく最新情報の入手に苦労した。auとsoftbankは電波なし、Docomoがかろうじてつながった。翌日の山行の決行可否は翌朝に持ち越すこととした。その晩、0時前後から激しい風雨があり、翌朝シュラフマットが少し濡れていた。

【3日目】

3時に起床した時点で、濃霧に、強風、小雨。大キレット通過までは天気が持つかもしれないが、昼前から降りだす予報であり、かつ翌日の天気は更に怪しかった。この状況下で初めての大キレットを通るのは危険と判断した。朝のミーティングを経て、全員大キレットへの熱い思いを封印し、泣く泣く撤退を決意した。
下山には、南岳新道から新穂高へ下りるルートを選択した。しかし、南岳新道は7月の雨で地盤が緩み、多くの個所で崩落があり、更に下りではなく登りでの利用を強く推奨される場所であったため、下山ルートも十二分な注意が必要だった。実際に通ってみると評判通りであった。もともと傾斜がきつくガレていたり老朽化していたりで歩きにくく危険な山道である上、前夜の雨で岩場も土も濡れ、滑りやすかった。木製ハシゴは恐怖でしかない。足下が悪く躓きやすく、滑りやすい。何度か転倒しかけ、槍平小屋まで片時も気を抜けない道程であった。登るのもぞっとするが、下りでは二度と通りたくない道No.1である。私も帰宅したら、足が青アザだらけであった。女子の足とはとても思えない。
とにもかくにも13:15に新穂高に下山完了。下山するやいなや土砂降りに見舞われた。今頃山にいたら…という思いと、大キレットへの憧憬。全員複雑な思いを抱えていたが、全ては結果論。ひょっとして無理にキレットを決行していたら滑落者が出たかもしれない。今回、天気の判断の難しさを学んだ。しかし、山は逃げない。撤退もまた勇気。また大キレットに臨めばいい。そう思って夏合宿を終えた。

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