御在所岳(1,212m) 3ルンゼ


御在所岳(1,212m) 3ルンゼ
定例山行
2018年12月15日
天気 吹雪~晴れ

メンバー:りゅう(山行CL)、たけ(山行SL)、えみちゃん(山行AS)、他メンバー 計22名

Aパーティ:CLえみちゃん、SL山師匠、うめちゃん、あや、ゆかりん、まーちゃん
Bパーティ:CLゆうこりん、SL、エスパー、なりポン、ひー、のりっく(記)
Cパーティ:CLコッシー、SL、たけ、choco、くにみつ、くぼた
Dパーティ:CL棟梁、SL、りゅう、youichi、gigi、よこたん、おさちゃん

【コースタイム】
7:20裏道登山口 → 7:50藤内小屋 → 8:30藤内沢分岐 → 10:40ヤグラ沢分岐 → 11:55御在所稜線(朝陽台) → 12:35裏道下山開始 →14:05藤内小屋 →14:40 裏道登山口
 
今年は12月に入っても積雪量が少なく、今回の3ルンゼも直前まで雪の量が心配された山行であった。事実、前週に西穂高岳で企画されていた雪上訓練は、雪不足で延期の判断をされている。しかし、前々日(木曜)夜に降雪があり、前日(金曜)の朝には鈴鹿山脈の頭4分の1が白く薄化粧しているとの嬉しい報告が入った。菰野町の当日の天気予報は晴れ。楽しい山行になることが期待された。毎年この時期に開催されている3ルンゼは、山岳部らしい変化に富んだルートが人気であり、今年も総勢22名が参加した。今シーズン初の冬山に気を引き締める者、1月の冬合宿の訓練と位置付ける者、それぞれ目標を持って臨んだ。

 6:40に閉鎖ゲート前に集合し、7:20に裏道登山口を出発した。事前の天気予報に反して天候は吹雪。しかし気温はさほど低くないため、歩き出すとすぐに体が汗ばみ始めた。冬山では汗をかくなと言われるが、団体行動の中では、こまめな衣服の調節は難しい。歩き出しの衣服の選択ミスは致命傷である。またベンチレーション活用のテクニックも上げる必要があろう。登山道にはうっすらと新雪がかぶっているが、ところどころで土と岩が顔を出している。川に掛かったトタンの橋は新雪で滑りそうだったため、注意深く歩みを進めた。
7:50藤内小屋に到着。各自、水分補給やトイレ休憩を済ませ、ハーネスとヘルメットを装着し、各パーティに分かれて出発した。岩場と雪で足元が安定しないため、早くアイゼン付けないかしらと期待していたが、藤内沢分岐ではなく、前尾根の取り付きでアイゼンとピッケルを装着した。
私自身は、今年約30万円を投資しての冬山デビュー。前週の日帰り山行に続き、人生2回目の12本爪アイゼンの登壇。ここでのアイゼンの付け方がまずく、かかと部分がしっかり金具にはまっていなかったため靴が浮いてしまい、道中付け直すことになってしまった。またピッケルについては、リーシュの括り付け方から、登り・下りのピッケルの持ち方まで、CLとSLに丁寧に指導して頂いた。
 吹雪は相変わらず続いていた。ここからがピッケルを使った本格的な岩場の登り。アイゼンが安定して引っかかる足場を探し、右手はピッケルを岩場にひっかけ、左手は岩場を探り当てながら登っていく。初心者の私には、とても定例山行とは思えない難しさ。ピッケルは刃先だけではなく柄も固定するようにすると、より安定感が高まること、またピッケルが上手に使えるようになるとずっと楽になることを教えて頂いた。ところどころで難所が立ちはだかり、そこで待ち行列を作りながら、各自慎重に登っていった。気温は-1℃前後。いつしか吹雪は止み、太陽が顔を出していた。
 御在所稜線までのラスト20分で最後の急登に入ると、岩が完全に隠れるほどの深さの雪となった。急登でのアイゼン歩行では、蹴り込むようにして登るキックステップを教えて頂いた。なるほど、歩きやすくなったが、それにしてもここまで来るとアイゼンの重さが足に堪えた。アイゼンの登山は夏山の縦走と全く違う。アイゼン歩行の訓練が必要な理由がよく分かった。稜線に出ると、青空を背にした樹氷が目に飛び込んできた。真っ白に輝き、大変美しかった。
 11:55山上公園に到着。山頂は暖かく、比較的ゆっくりと昼食時間を取ることができた。アゼリアが閉店中だったため、名物のカレーうどんはお預けであった。あの豚の角煮が絶品なのである。12:35に裏道登山道から下山を開始すると、藤内小屋まで一気に駆け下りた。藤内小屋でアイゼンを外し、14:40に登山口に無事到着した。
 
 今回の3ルンゼは、十分な積雪量はなく、雪と雪の間から岩肌が露出しており、時には岩に氷が張っている箇所もあった。例えば2月に積雪量が十分にある時と比べたら難易度は格段に高いようである。初心者にとっては辛い山行であったが、ベテランの先輩方からは、シーズン初めのアイゼン・ピッケルワークの確認ができた、また岩×雪×氷のミックスの3ルンゼを楽しめた等、嬉しい声が上がっていて、満足のいく定例山行となった。
唯一の初心者であった私はというと、前週に登った御嶽山で極寒の冬山の洗礼を受け、雪山嫌い度バロメーターは一気に60%へ。そして今回、雪と岩場とアイゼンとピッケルの四重苦でパニックに陥り、バロメーターは80%に上昇。それに輪をかけるように、冬合宿が行われる八ヶ岳の寒さは過酷を極めるらしい。とはいえ、30万円投資してしまったので、やるっきゃない。なんとか今期中に雪山が好きになるきっかけに出会い、来年また3ルンゼにリベンジしたいと思う。

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