湯俣川(弥助沢)~赤木沢(右俣)


湯俣川(弥助沢)~赤木沢(右俣)
自主山行
2019年8月10日(土)~13日(火)

メンバー:CLニンニン(記)、SLゆうこりん(記)、ケンさん、ひー、きょん

コースタイム
8/10(天気:晴れ)
5:30七倉ダム→5:40高瀬ダム→8:00-9:00晴嵐荘→13:05ワリモ沢出合→15:47硫黄沢出合→18:30幕営地(Co1960m)

8/11(天気:晴れ)
7:55幕営地(Co1960m)→9:04モミ沢出合→9:51弥助沢出合→12:34-12:57三俣山荘→13:27黒部川源流碑→16:53幕営地(小窓沢出合付近)

8/12(天気:晴れ)
9:00幕営地(小窓沢出合付近)→11:00赤木沢出合→13:00大滝-右俣→14:30-15:00出渓Co2430m→15:35稜線→16:20北ノ俣岳→17:40太郎平小屋

8/13(天気:晴れ)
4:50太郎平小屋→7:00折立

以前の記録
>>2018年8月湯俣川下降
>>2017年8月赤木沢(左俣本谷)遡行

 

8/10-11 湯俣川~弥助沢遡行(記:ニンニン)
上ノ廊下遡行ばかりなので、今年は黒部源流域でまったりしようということで計画
遡行難易度的にはまったりだが、体力的にはハードなコースとなった。
台風の進路が定まらず、当初予定していた祖父沢を抜いて1日短い日程とした。
結果的に全日程晴れの中、最高の夏休みを過ごせた。
今年の水量は去年より少しだけ多かったが、
去年が少なすぎたので問題となるような渡渉はなかった。

◆七倉ダム~高瀬ダム
いつも通り、アルペンキャリーサービスさんに回送を依頼。
3:45頃に夜行バスが付くのでその前に起きてタクシーに並ぶのがお勧め。
5:00頃には70人程並んでいたが、最初のタクシーで出発できた。

◆高瀬ダム~晴嵐荘
皆がブナ立尾根方面に向かう中、逆方向へ。特に問題のない、車道、登山道を進む。
長いトンネルに電気がついてないので、準備段階でヘッドランプを用意しておくのがお勧め。
晴嵐荘は直前で小屋が開かれたので夜の飲料を購入できた。
※山行前に開いてるか要確認

◆晴嵐荘~ワリモ沢出合
晴嵐荘で沢装備に変えて出発。
渡渉経験が少ないメンバーばかりなので、練習しつつ進む。
槍ヶ岳から注ぐ、水俣川は痛いくらいに冷たいが、湯俣川は温泉のおかげでぬるい。

遡行初めてすぐに墳湯丘に着く。川沿いでは温泉が勢いよく噴き出している場所もある。
衝立岩付近の滝が前半の核心。
本流から少しだけ水が分かれて流れてるスラブを直登り。
釜にはトラロープが残置されている。
幕営装備のザックが天井に突っかかるので降して登った。

滝の右手には岩と土の直登にトラロープがかかっているが、
かなり危なそう。前方の二人PTはザレ場を高巻きしていた。

◆ワリモ沢出合~硫黄沢出合
赤沢まで特に問題となるような箇所はなし。
以降はいくつか滝がでてくるので、滝の横を登ったり、巻いたりしつつ進む。

◆硫黄沢出合~幕営地(Co1960m)
硫黄沢出合を超えると沢の様子がガラリと変わり、岩もヌルヌルとしてくる。
ここからCo1950付近の崖記号を抜けるまでは標高を稼ぐために段差の大きな滝が
連続して現れる。そのまま段差を登れるものもあれば、高巻きが必要な箇所も多く
なかなか進まない。予定していた場所より前での幕営となった。

8/11(天気:晴れ)
◆幕営地(Co1960m)~モミ沢出合
出発して40mくらい歩いたところの対岸約15mに熊を発見。
幸い熊が逃げ去ってくれた。幕営地に近かったこともあり、メンバーの肝が冷えた。

その後、快晴のおかげでキラキラと光るゆるやかな源流遡行を楽しむ。
水たまりではないが極浅い流れの場所で、ゆうこりんがイワナを手づかみでゲット。

◆モミ沢出合~弥助沢出合~三俣山荘
樅沢に入ると段差が多くなっていき、弥助沢からは標高稼ぎに入る。
特に問題となるような場所はない。
弥助沢には少しだけ雪渓が残っていた。
最後の詰めは、伊藤新道の分岐看板に向けたザレ場を登る。
分かりにくいが、はっきりとした登山道の数m下に伊藤新道がある。
伊藤新道に着いた(気づいた)ことでテンションがあがった。

◆三俣山荘~黒部源流碑~幕営地(小窓沢出合付近)
三俣山荘は街中かと思うような大混雑。夜の飲料を購入し黒部源流碑方面へ
源流碑の横から黒部川へと入り下降していく。
雪渓はまったく無かった。
途中で人数分ゲットし、去年と同じ場所で幕営した。

 

8/12 赤木沢(右俣)遡行(記:ゆうこりん)
この日も天気がよく朝4時半に早起きして釣りを実施。釣果はばっちりで朝から美味しく岩魚をいただく。このため出発が予定より1時間遅くなってしまった。

◆幕営地(小窓沢出合付近)~赤木沢出合
小窓沢出合から赤木沢出合まで濡れたくなければ何度か渡渉して川を下っていく。
水量はそれほど多くなく濡れても膝までくらい。
五郎沢出合を過ぎるとだいぶ水量が増えるが川幅も広く傾斜も緩いので問題なく歩ける。先頭を歩いていると魚影が何度も目の前を横切っていく。

◆赤木沢
赤木沢出合に到着すると今までと全く形相の異なる美しい大きな淵が出迎えてくれる。ナイアガラの滝でお決まりの記念撮影をして赤木沢へ。出合の釜は左岸を歩くとと胸まで水に浸かるが、へつる左岸の岩をトラバースすると濡れずに通過できる。赤木沢に入るとキラキラと輝くナメ床が広がり感動。最初の滝は、滝左手の斜めにクラックが入ってる岩場を登る。ウマ沢出合の4段の滝は1段目は滝登り、2段目は左岸の草付きを巻く。3段目は右岸を高巻き4段目も越えてしまったが、左岸を巻けば3段目に出られた様子(以前の記録参照)。ここから大滝までは各々シャワークライミングをしたり釜にドボンしたり山並みを眺めたりと楽しみながら難なく遡行。30m大滝は左岸のリッジを高巻く。踏み跡はしっかりついていた。大滝を越えた先の二俣は右俣を進んだ。小さな分岐がいくつもあるが水量の多いほうへ進んでいき最後はCo2430m付近の水が右から湧き出ているところに出て沢装備を解除。周りはお花畑、眼下には雄大な赤木平が広がる。ここから赤木岳と北ノ俣岳のコルに向けて稜線まで詰めていったが最後はハイマツの藪漕ぎが大変だった。縦走路をすすみ北ノ俣岳を経て太郎平小屋へ到着。前日までの疲れも蓄積していたが天気に恵まれ最高の赤木沢遡行だった。

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