八ヶ岳 小同心クラック
オーレン集中C
冬の集中登山 オーレン小屋&小同心 Cチーム
【日程】2019年12月21日(土)~22日(日)
【メンバー】CLやんやん・SLよっちゃん・ひでちょ・くぼた・ちょこ・なむ
【コースタイム】
12/21 4:00美濃戸→6:00赤岳鉱泉→9:00小同心基部→9:30小同心登攀開始→12:35~13:15→小同心頂上→17:00赤岳鉱泉
12/22 10:00赤岳鉱泉→11:30美濃戸
美濃戸山荘の駐車場にて深夜12時に就寝、寒さゆえ浅い眠りで3時起床、4時に出発した。例年だと雪が見え始める林道には全く雪がない。赤岳鉱泉に到着してもアイスキャンディーと稜線に積もった雪以外は冬らしさを感じない光景だった。
赤岳鉱泉から硫黄岳方面に向かい、ロープをくぐって急登を詰めていくと、小・大同心が迫ってきた。大同心基部のトラバースあたりから新雪で踏み跡がなく、ひでちょがルーファイしながら、しっかりしたステップを作ってくれた。体を振られるほどの強い風が吹く中、取りつきに到着。
1P目 取りつきにある岩にスリングを巻いてビレイをセットし、Aパーティはひでちょ、Bパーティはやんやんのリードで登攀を開始。右側に少し周り階段状の緩い傾斜を左上する、支点は少ないが安定していてアイゼンでも登りやすい。少し立ったチムニーに入ると、ガバはあるが指が悴んで使えないので登りずらさを感じた。残置スリングのあるアンカーボルトでピッチを切る。3人がやっとの狭いスペースだった。終了点はこの先のテラスが一番スペースが広く、テラスで最初のピッチを切ると全3ピッチになるようだ。全体的に浮石が多いと聞いていたので、慎重にホールドを確かめながら、アイゼンも上から岩に押し当てるように登った。
2P目もAパーティーはひでちょ、Bパーティはやんやんがリード。手が冷たくて登るのに時間がかかっているようだった。チムニーに入りクラックラインに沿って詰めていくと、小テラスに出て終了点。ステミング体制だと抜けやすかった。
3P目は、Aパーティはなむ、Bパーティはちょこがリード。出だしすぐクラックの内側にあるハーケンがある、チムニーに体をねじ込みつつ、入り過ぎずの状態で体制を安定させる。頭上のピナクルに念のためスリングをかけ少しかぶり気味の岩を乗っこした。ホールドもスタンスもしっかりあるが、左側がスパッと切れていて高度感がある。登りきると安定したテラスに出て終了点。
4P目 Aパーティはなむ、Bパーティはちょこがリード。小同心の頭が目前にみえる短いピッチ。左から登るラインを見に行ったが、ロープの流れが悪くなりそうだったので、より登りやすそうな正面の溝を登った。小同心の頭のすぐ手前にアンカーボルトがある。
小同心の頭に着き写真撮影を終え、Bパーティを待つ間に横岳の稜線に抜けるルートを偵察する。雪がついていることもあり、ロープをださないと登れそうになかった為、後続パーティがいないことを確認し、小同心クラックを懸垂で降りようと判断。ひでちょが先頭で下降し、メンバーが後に続く。
樹林帯に入ったところで初めて7時間程飲まず食わずだったことに気づき、行動食を口にした。また、電波のある安全地帯でオーレン小屋にたどり着けない旨を連絡した。夕食は、ちょこが作ってくれた味噌煮込みうどんを一同瞬殺。食後にやんやんから雲煙の影響からか右目が見え辛い状況だと報告を受ける。起床後、様子を見て硫黄岳に行くか下山するか判断することにして就寝。翌朝、前日よりはよくなったと報告をうけるが、大事をとって下山することになった。
終了点はどのピッチもしっかりしたボルトがあり整備されている。念のため持っていったカムは使用しなかった。
全体的に氷化した箇所はなかったが、雪と岩の冷たさで指先の感覚がなくなり、バイルとアイゼンを利かせながら、時に手のひらを岩に押し当てて登った。また、岩を周り込んで登っていくためか、シーバーが届かなかった。ロープを引っ張り合って確認しながら登った。