2011年7月17日 空木岳 日帰り 自主山行


2011年7月17日 空木岳 日帰り TOMさんリハビリ&体力強化登山

CL:かずやん SL:ひでさん 記録:TOM

全行程12時間近くのハードコース、標高差はさほど無いが距離にして約20km、これはなかなか歩きがいのある山行である。
この山は百名山の一つでもある。駒ヶ岳が馬の形の残雪を由来にするのに対し、この山は卯木の形に残雪が見えるのを由来にしているらしい。

前夜発:駒ヶ根SAで仮眠、4:40 登山口林道終点 5:00出発

計画より30分程遅くなったが、林道終点が以前来たときより先にあったため、ちょうど30分ぐらいは短くなったのではないかと思う。
林道最終点1kほど手前の登山口より入山、既に多くの車が停まっている、連休の中日(なかび)なので昨日から入っている人もいるだろう。
ハードコースであることを鑑み、いつもより入念に準備運動をする。
出だしは少し急登、その後本来の林道駐車場にでる。駐車場近くのポストに計画書を提出、その後池山小屋の手前水場までは快適なハイキングコースである。

さわやかな林間を歩きながら、少しずつ急登になっていく。
順調に高度を稼ぎ、小地獄、大地獄も難なく通過。地獄と名はつくが御在所の中道より楽なコース、滑落事故の注意喚起の看板があるが、ハイキング気分で来る人への注意であろう。
コースは非常に整備されていて歩きやすく、トレーニングには非常に最適なコースである。

その後、視界の効かない長い尾根道を歩き続けていると、ヘリコプターの音がかなり聞こえてきた。
駒峰ヒュッテの荷揚げだろうと気にも留めなかったが、このとき頂上付近では悲しい事が起きていたらしい。
そんな事もつゆ知らず避難小屋への分岐地点へ。

ここからの展望は山頂も見え抜群の稜線歩きである。

駒石方面に行くか、避難小屋方面に回るか迷ったが、TOMさんの雉撃ちのため、避難小屋方面に決定。これが最高の選択だった。

分岐から10mほど進んだ所だろうか、いきなりのお花畑。それまでの行程では一切花は見られなかったため、時期が悪いのだろうとあきらめていた矢先である。
やはり、このあたりはカール状になっていて、その上日当たりも良く、花の咲く条件がそろっているのだろう。

最初は濃い紫の花が目に留まり、クロユリかと思ったが少し違う。その後ニッコウキスゲが目立ち始め、ハクサンフウロ、ヨツバシオガマ、シナノキンバイ、チングルマ、コバイケイソウ。
そしてすごいのは、花の香り どの花が香っているのか分からないがすごい香りだった!!

10時30分ぐらいに避難小屋到着、TOMさんは雉撃ち直行(かなりやばかったらしい)その後元気になる。

小休止、水補給の後頂上に向けてアタック。しかし暑い天気は最高だがこれじゃあ熱中症になってしまう。
晴れ男の私であるが、このときばかりは少しガスが日差しを遮らないかなと願う。
後ろから来ているひでさんも、”ちょっと晴れ男パワーを弱めて!”とリクエスト(^^;)
それができれば苦労は無いが・・・・
少し歩くと少し雪渓が、タオルの中に雪を詰め帽子の中に仕込む。実はこれが大正解で、
このおかげで頂上まで私の頭の上だけは涼しくエアコンが効いたような状態でした。

余談ですが、夏場はこのようなちょっとした工夫が、熱中症予防に効くのでは無いかと思います。
実は、私たちが登る少し前のヘリの音は、熱中症で死亡した人を運んでいた音でした・・・・ご冥福を祈ります。
それに加え後でニュースで知ったのだが、倒れた人は私と同じ名字の人、それに若い。
ますます人ごとでは無いような気がした。

雪渓を過ぎる頃から、少し風が吹き始め、ひでさんのリクエストに応えた訳では無いが、下の方からガスが上がってくる。
このまま一気に頂上までと思ったが、TOMさんの調子を見て、一旦駒峰ヒュッテで小休止 。

ここから山頂はすぐに見えるのだが、見える分なかなかきつい。みんなの写真を撮ろうと少し急いで山頂へ。
360°までとは行かないが最高の景色、空も青く所々にある雲も最高のコントラストを作り出し絶妙のアクセントとなっている。

2人の登頂をビデオに撮り、頂上で景色を満喫して下山。
駒峰ヒュッテのテラスで宝剣岳を見ながら、最高この上ない昼食を取る。

ここから稜線の下りだが、ちょうどいい具合にガスが出て日光を遮ってくれた。
駒石で、これは5.10bぐらいかなと適当にクライミングルートを探しながら、しかし登らずそのまま一気に下山。

その頃頂上は山のセオリー通りガスが発生、上手い具合に私たちが歩く前方は視界広がり、伊那谷を一望しながらの下山であった。
その後ひたすら下山、下山、下山。登山道に変化が無いため、登ってきた時よりも長く感じる。

4:40分下山、ゆっくりと登った割には、予定時刻より早く下山。
全行程11時間40分、次の目標は11時間を割るように体力を付けたい。

最後に空木岳は名古屋からのアプローチも良く(2時間程度)登山道も危険な箇所は無いためトレーニングにはもってこいである。
加えて晴れれば山頂の景色も良く高山の雰囲気も十分に楽しめる。
これは私見なのだが、劔方面のバリエーションや穂高の縦走など難易度の高い山に新人を連れて行く場合、
新人の体力のレベルを計るのにちょうど良い山では無いだろうかと思う。
昨年源治郎尾根をやった時この山行以上に疲れた事を考えると、
まずはこの山(他にもあると思うが)で日帰りできる体力を養ってからステップアップするのもいいのではないかと思う。 記・撮影:かずやん

COMMENTS

    TOMさん、リハビリお疲れさまでした。
    とくに後遺症も無いようで、順調な復帰、おめでとうございます。

    下山後の宴会では眠いのに、ひきとめて、ごめんなさい m(__)m

    TOM

    リハビリ山行にしては,ちょっとキツメでした。でも,予定時刻までに無事下山できて良かった―。これだけ,長丁場になるとダブルストックはかなり有効だということが実感できました。
    来週は剣岳早月尾根なので,今回無事に訓練山行ができて,はずみになります。

    熱中症には,本当に気をつけなくてはなりませんね。水分補給(ハイドレーションシステムは超有効)と,いかにして体を冷やすかが重要ですね。

    かずやん,ひでさんお世話様でした。下山後のソースかつ丼と深夜までのトークも良かった。眠かったけど。

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