雪上訓練(西穂高岳)


雪上訓練(西穂高岳)
日時 2016年3月5~6日
西穂山荘付近の斜面で訓練実施

メンバー
Aパーティー CL コッシー / SL のりさん / さいとも / はやっしー
Bパーティー CL ソンベ / SL ひらちゃん / すぎ / まいこ
Cパーティー CL ハチオ / SL しょう / みやげ / ちゃっきー / ひーちゃん
Dパーティー  CL ゆきむし / SL エスパー / たけ / くみこ

行程
3/5
11:00 新穂高温泉駐車場 発
12:00  西穂高口 発
13:40  西穂山荘 着
14:30  訓練開始
17:00  訓練終了

3/6
05:30  起床
7:00   訓練開始
12:00 訓練終了
13;30  西穂山荘 発
14:20  西穂高口 着
15:10  新穂高温泉駐車場 着

西穂高口に着き、雪かと思えば少し小雨がぱらついていました。アイゼンをつけ西穂山荘に向け出発です。
西穂山荘に到着すると大きい雪だるまさんが出迎えてくれましたが予定より時間が押しているので、雪の塊は無視して、各パーティーでテント設営です。雪質の影響だと思いますが、踏んでも踏んでも雪が固まらずテントを張る場所の整地に少し時間がかかりました。
その後、訓練開始です。

1日目の訓練内容はスノーバー、土嚢袋でのアンカー作成とスタンディングアックスビレイでした。
スノーバーでのアンカー作成の手順はおおまかな流れしか僕も知りませんでした。
まずはアンカーを作成する場所を足で踏み固めていきます。
固まりにくかったですが、ある程度固めて次はスノーバーを埋める穴を50センチほど掘って、そこにスリングをガースヒッチでとめたスノーバーを埋めてスリングの溝も掘っていきます。上から雪をかぶせて踏み固めれば、これで一人の静荷重くらいではビクともしないようなアンカーの完成です。5人で思いっきり体重をかけたら引っこ抜けましたが、雪質がやわらかくてもこんなに強度があるのはびっくりしました。
そのアンカーを使って自分を確保し、スタンディングアックスビレイをしました。
手順は自分の足場を踏み固めて作り、そこにスリングを巻いたピッケルを差し込みスリングにカラビナをかけてロープを通し完成です。後はロープの確保者側を脇から通し反対側の肩にかけ、制動をかけていきます。登っている人が滑落したことを想定して、ソリを使って勢いをつけ、その人を確保する練習を繰り返しました。
滑落した人を止めるには、急に制動をかけるのではなく、ある程度ロープを流しながら止めるのがコツらしいです、これができないと、確保者側に体重がかかり、確保者も引っ張られて飛んで行ってしまいます。
1日目は予定より時間が押していたので、訓練はここまでです。それぞれのパーティのテントに戻り、テントごとに食事を済ませ就寝です。

2日目は3分の1引き上げとスノーマウントの作成、初日に練習した、アンカー作成とスタンディングアックスビレイの実践的な訓練をしました。
3分の1引き上げはタイブロック、プーリー、プルージック用スリング、オーバル型のカラビナを使って行いました。
3分の1引き上げは確保される側の人を1メートル引き上げたいとしたら、確保側は3メートル引き上げないといけませんが、引き上げる力に関しては3分の1の力で済むというシステムです。
システムの構築が慣れないと複雑なので、繰り返し練習したいと思います。
それとクライミング中は思わぬ事故も発生するので、いつでも3分の1システムを構築できるように、タイブロック、プーリー、プルージック用スリング、オーバル型のカラビナは持ち歩きたいと思います。

その後は前日に練習したスノーバーでのアンカー作成とスタンディングアックスビレイを実際に雪の斜面を登りながら行いました。

今まで断片的にしか頭に入っていませんでしたが、この訓練によって今まで習ったアンカー作成、スタンディングアックスビレイがやっと一つに繋がり、自分の頭の中で理解が深まりました。
そろそろ雪もなくなってくるので、繰り返し練習することは難しいですが、次の冬にはすぐに実践できるように仕事中も頭の中でイメージトレーニングをしていきたいです。
次はスノーマウントの作成をしました。
雪洞を作れない場合に複数のザックにツェルトをかけ、そこに雪を積み上げていき、積み上げた雪を固めて、ザックとツェルトを引っこ抜いて完成です。
みんなで作っても結構時間がかかりましたが、人が乗ってもくずれないほどの強度のものができました。
その後、テントを撤収して下山です。

今回は山に着く前から天候が悪く、雨も降っていましたが、訓練中は雨にうたれることもなく、より実践的な訓練もでき、ほんとに充実した2日間でした。
雪山に対する自分の興味もより増し、欲しい道具も増えました。
次の冬には今回習った事を誰かに指導できるように自分の技量と知識を向上させていきます。

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