夜間歩行&ツェルトビバーク訓練
藤原岳(1,140m)
山行日:2016年5月28‐29日 天候:曇り→晴れ
目的:夜間歩行&ツェルトビバーク訓練
メンバー:
Aパーティ:ソンベ(SL)、おさちゃん、よこさん、まいまい、すぎ、Taco
Bパーティ:さいとも、いよちゃん、ゆかりん、まこ、ゆい(記録)
Cパーティ:まいこ(CL)、のりさん、ゴンちゃん、アキ、ひーちゃん、ジン
【一日目 5月28日】
集合 名古屋駅 16:00
登山口駐車場到着 17:30
ツェルト設営講座 18:00
出発 18:20
5合目(日没) 19:20
避難小屋(ビバークポイント)到着 20:40
ツェルト設営 各自到着次第
夕食 各自ツェルト設営完了次第
就寝 23:00
【二日目 5月29日】
起床~ツェルト撤収&朝食 5:00
天狗岩へ出発 6:20
天狗岩到着 6:50
避難小屋戻り 7:15
藤原岳山頂へ出発 7:20
藤原岳山頂到着 7:40
避難小屋戻り 7:55
下山開始 8:05
登山口駐車場到着 9:50
いざという時に慌てないための夜間歩行&ツェルトビバーク訓練山行が実施された。集まった17人の内、ほとんどが夜間歩行もツェルトビバークも未経験だ。
登山を開始する前に、登山口付近の駐車場でリーダーらによる簡単なツェルト設営講座が行われた。実際にツェルトを一張設営しながら行われる演習を見る事で、これから暗闇で行わなければならない作業のイメージが掴むことができてよかった。
18:20、山頂付近のビバークポイントを目指して登山口から出発。梅雨入りを控えたこの時期の日は長く、半分近い道のりをヘッドランプをつける事無く登る事ができた。5合目を過ぎた頃にようやく辺りが暗くなってきて、いよいよヘッドランプを点灯したが、空を見るとまだそれなりの明さが確認できた。空の明るさに対して樹林帯の中がどれほどに暗いのかを実感した。
ほどなくして星が見え始め、周囲は完全な暗闇に包まれた。振り返ると後続メンバーのヘッドランプの明かりがはっきりと見えたが、先を歩くメンバーの明かりは後ろからではわずかにしか確認できない事に驚いた。数十メートル先にいるはずの先行パーティの明かりに至っては全く目視できない。あとで知った話だが、先行パーティの一人が開き過ぎたメンバーの間隔を縮める為にホイッスルを鳴らしていたそうだ。自分がいたパーティもそれほど離れてはいなかったはずなのに、ホイッスルの音に全く気付かなかったことにはやはり驚いた。生い茂る樹木が奪うのは視界だけではなさそうだ。
20:40、山頂付近の避難小屋(ビバークポイント)に到着。
到着次第、各自ツェルト設営を開始。事前に予習できていたことと、ビバークポイントに手頃なサイズの石がたくさんあったこと、天候に恵まれたこともあり皆上手に設営できたように思う。事前練習などで実際にツェルトの設営経験があるメンバーは手際がよく、準備しておいた手頃な長さの細引きやペグを使って素早く設営していた。ここでもやはり経験の有無が本番でどれほど活きてくるのかを実感できた。
ツェルト設営後の夕食は避難小屋で摂る予定だったが、他の登山者が中で睡眠をとっていた為、屋外で簡単な食事を摂った。
6月が近いとはいえ山の上で過ごす夜は寒く、星が綺麗だった。
23:00、各自ツェルトにて就寝。
5:00起床。
目が覚めて、ツェルト内のひどい結露に驚く。昨年行われた同訓練の際はこれほどの結露は起こらなかったそうで、気象条件によってこういったことも起こるのだと貴重な経験を得る事ができた。また、どんなにしっかりとツェルトを張ったつもりでも、寝返りや荷物の衝突などで翌朝にはある程度張力が弱まってツェルトが歪んでしまうというのも学ぶ事ができたポイントだ。
メンバーからは「ツェルトは個室のようで思いのほか快適だった」という意見が多く出たが、それでも泊まるならやはりテントが良いという結論に落ち着く者が多かったのが印象的だった。
ツェルトを撤収して朝食を摂る。この日は気持ちの良い晴天で、ビバークポイントを基点にそれぞれ片道30分弱の天狗岩と藤原岳山頂を踏む。
8時過ぎには下山を開始し、10時前には下山完了。駐車場で反省会を行った。
夜間歩行中、分裂してしまったというパーティが一つあり、反省会ではそのパーティメンバーが口々に夜間の登山道で感じる不安を口にしていたのが印象的だった。他のパーティメンバーからは同様のコメントが少なかったので、それだけ不安の感じ方が違ったのだと思う。やはり仲間がいるというのは心強いことだ。単独で夜の登山道を歩くことになったら、きっと大きな不安に襲われていたのだろう。
山に登る上で向き合わなければならない数々のリスクに対する、貴重な経験を得られた二日間だった。