鋸岳(2,685m)
自主山行（合宿Ｃ訓練）
日時：2024年7月20日～21日 天気：曇り
メンバー：ＣＬナガ、ＳＬまっさん、食まこちゃん
【行程】
１日目
8:40戸台河原駐車場～12:00角兵衛沢出合～14:30大岩下ノ岩小屋
2日目
4:00大岩下ノ岩小屋～6:30角兵衛沢のコル～7:05鋸岳～11:00中ノ川乗越～14:20熊ノ穴沢出合～17:30戸台河原駐車場
名古屋を予定より少し遅れて出発。伊那市街を抜けいつもなら駐車する戸台のバス停を通り過ぎ、戸台大橋を超えた先の発電所のところで右折、戸台河原駐車場へ向かう。
伊那市のホームページには昨年の大雨で流出して使えないと記載があったが、もしかしてと確認したら、5台くらいなら駐車できると教えてくれたのだ。
広大な河原はどこまでが駐車場だったのか分からないくらい姿が変わっていた。
先の駐車は2台、たしかに5台か車高が高ければもう少しくらいなら停められそうな広さだった。
そそくさと準備をして出発。たぶん以前は右岸（左側）の小屋の脇に登山口があったようだが構わず河原を歩き始める。すぐの砂防堰堤は右岸のスロープで超えていく30分ほど歩いたところで岩壁に阻まれて最初の渡渉。
ここは、飛び石も可能だったかもしれないが渡渉の為に歩きやすいサンダルを持参したので履き替えて川の中へ。ちょうどよいクールダウンができて気持ち良い。
その後、何回も渡渉がありそうだったのでしばらくサンダルで歩くことにする。二つ目の白岩堰堤は左岸から発電所の施設を通って越えていく。そのすぐ先三つ目の堰堤は左岸に見えたお助けロープにつられて堤の上に上がったもののこれ以上進めない。一旦降り右岸をみるとしっかりとした階段で超えることができた。ここまで1時間くらいサンダル歩きだったがこの先しばらく渡渉がなさそうなので久しぶりに登山靴に履き替えた。
河原歩きを続けると小さなケルン見える角兵衛沢の出合に到着。ここで最後の渡渉。少し深いのでもう一度サンダルへ、膝くらいの水量を慎重に超える。
ここからが本格的な登り、ガレガレの急登はかなり上りにくいが随所にあるピンクテープを頼りに脇の樹林の踏み跡をすすむとそこそこ歩きやすい。
2時間ほど登ると右手に大岩が見えた。近づいていくとオーバーハングしたくぼみにちょうどいいテントスペースがあいている。岩で少し張りにくいが1人用と2人用のツエルトを張れた。すぐ脇の岩からは冷たい南アルプスの天然水がジャブジャブ流れている。晩御飯に冷やしたビールや天然水水割と最高のテン場だ。
翌朝2:30起床。朝ごはんを食べ準備をしたら4:00スタート。
ここからは昨日と比べて樹林が少なく細かくガレガレ。どこに足をおいても崩れていくので3歩進んでも2歩下がるようだ。草地を見つけて逃げ込むと今度はアザミの群生。山頂には進ませないと総勢で拒まれているようで心が折れそうになる。
右側の岩壁に沿うように上り詰めるがコル直前で左にトラバース。ここもかなり浮石地獄、つまづくと岩と一緒に戸台川まで雪崩れそうなので要注意。もう少し前から左よりのルートを登ったほうが登りやすかったかもしれない。
かなり神経をつかってようやくコルに登る。久しぶり硬い平坦な地面に立ててホッとする。
角兵衛沢のコルから鋸岳山頂(第一高点)は普通の岩場。
山頂の先はすぐ小ギャップの下りで垂直の鎖場、念のためロープを出して懸垂下降した。
小ギャップ登り返しは長い鎖場だが左よりをジグザクに登ると安心。このあたりは鎖やロープが当たるだけでも落石するので要注意。間をあけたりぴったり詰めたりして慎重に進んだ。
トラバースして進むと鹿窓の上部に出る。急斜面に鎖を垂れているのでしっかり掴んで下降。8m程度下の安全なテラスで一旦切り3人溜まる。その下どこまで続くか見えないが同じ鎖で末端まで下降する。ルンゼの対岸には踏み跡らしきものが見えるがおそらくもっと下のはずなので右側の草付斜面に入って下降する。おそらく末端と思われるところまでくると、トラバース箇所に残置ロープがある。被膜にキズがあるので全く信用できないが念のため掴みながら対岸の岩壁に進む。このとき一旦高度を下げずに岩壁の端近くまですすみ、岩壁に沿って降りるくらいが安定している。
岩壁基部を巻いてからＶ時のルンゼを10mほど登り右側の樹林帯へ抜け、上り詰めたところが第二高点。
これで核心は過ぎたと思いきや、第二高点から中ノ川乗越までも急下降の落石地獄。落石を無くすことはできないので当たらないよう配置と距離を考えながら慎重に進み、神経をすりへらしながら乗越に到着。
ここからの下降、熊ノ穴沢はさらに記録が少ない箇所。ガレガレの沢を何時間も下るのはとても憂鬱だったが大き目の岩がある場所を選んで進むことで比較的安定していた。
1900m付近からは一般登山道に近くなりさらに安定して歩けるようになってきた。
水の流れる音が聞こえだして戸台川が見えたと思ったら登山道は完全に崩落、崖上で一旦茫然としたが迂回路にお助けロープがありなんとか崩落地をクリア。
その後は行きと同じく渡渉を5～6回繰り返して河原の駐車場へ
終始緊張感が抜けなかったので体力とともに精神的にも疲れましたが達成感の大きい山行でした。
