鋸岳(2,685m)・甲斐駒ケ岳(2,697m)


鋸岳(2,685m)・甲斐駒ケ岳(2,697m)

目的:未踏の山(バリエーションコース)にチャレンジする(鋸岳・甲斐駒ケ岳)

2017年9月30日~10月1日

メンバー
CLのりさん、SL・食当まいこ、会計すぎ、記録ヤンヤン

 

<アプローチ>
9月29日 20:00頃、名古屋近辺ピックアップ後、戸台川駐車場に9月30日0:00頃着
(3台ほど駐車あり)、テント張り、車中泊組と分かれて仮眠
朝テント撤収、身支度し、4:00山行開始

<9/30 山行1日目>晴れ
S戸台登山口03:59→06:23角兵衛沢渡渉点06:29→08:28岩小屋08:58→10:45角兵衛沢ノ頭10:49→11:06鋸岳11:35→12:01鹿窓12:35→12:37第2高点→12:42鹿窓12:46→13:09→第2高点14:22→14:50中ノ川乗越

<10/1 山行2日目>晴れ
中ノ川乗越05:57→06:52三ッ頭06:58→07:27六合石室07:44→09:14甲斐駒ヶ岳09:4 10→9:46駒ヶ岳神社本宮09:48→10:10摩利支天10:21→10:44六方石10:44→11:07駒津峰11:12→11:38双児山11:43→11:50双児山南峰11:52→12:39北沢峠→こもれび山荘12:46

13:10北沢峠バス停→13:45戸台大橋バス停(定期バス)*当日は臨時バス運行あり(定期と合わせると十五分間隔)

 

7月のリベンジ、鋸岳を目指して。
前夜名古屋発で、丹渓荘から戸台川沿の道に入り河原の駐車場着(二、三十台は余裕で停めれそう)。ここでテントで仮眠。管理小屋横に仮設WC一基有り。
翌朝、登山届けをポストインして、懐電にて山行開始。白岩堰堤までダム工事用の車道を進むはずだが、堰堤の大分手前で戸台川の河原に下りて二度渡渉し、ルーファイしながら、何とか右岸の車道らしきところに戻り、堰堤に。堰堤手前で左岸に渡り、樹林の境目辺りや、広い河原を歩く。白み出した甲斐駒ケ岳を前方に、長い道のりに思いを馳せる。河原の踏み跡は不明瞭、稀にある赤紐を目印に進む。角兵衛沢案内板(立派なまだ新しい標識)で右岸に渡渉し、角兵衛沢に取り付く。基部に鹿の頭蓋の乗ったケルンがあった。なんともオカルトチック、これから鹿窓を目指す我々を見張ってるのか、はたまた何かを暗示しているのか。
最初は樹林帯の急登。所々大きな岩を見ながら、開けてくると、第二尾根寄りにガレ場を登りながら、右手に岩壁が見えてくると、その下が大岩下の岩小屋。ここで水補給。この先水場は無い。というか、この水場も岩の隙間から滴っていて奇跡的。時間をかけて補給しました。ガレ場は落石しないよう、一落100円ペナルティーにしていても、1000円落とし放題の方がいいぐらい落石してしまうので、メンバー間隔を空けて進む。ガレ場の右手を基本進んだが、所々樹間を進む。鞍部手前で前方から第一鋸人発見、その方に状況聞いて左手に渡る。来たことのあるスギさまによると年々ガレ場の状況悪くなっているらしい。鞍部からひと登りで第一高点。素晴らしい景色が広がる。予想された風も穏やかで、秋の空気が気持ちいい。第二鋸人に遭遇し、撮影して頂いた看板は、もともとは南を向いていて、帰りのバスのドライバーが、逆転つまり甲斐駒ケ岳バック向きだったのを、撮影者が堕ちるのを防ぐ為に、今の向きにしたらしい。お約束の鉾を担いで撮影会をして第一高点を後にします。
第一高点過ぎると、ここからが核心部、小ギャップは12~3mの多少ハング気味のほぼ90°の壁を一本の鎖を頼りにコルまで下るが、鎖より左手に一旦行くのに、支点が頂部にしかない為もしもの時振られて、テント泊装備の重いザックではちょっと怖いと感じたが、楽しくもあった。コルからは20m程の岩場を鎖(こちらは支点がいくつかある)を使って登ります。乗越たすぐ先の谷間のトラバースも細く草付きで、何気に緊張した。そして、予期せずひょこっと現れた鹿窓!自然の妙技に感嘆、南アルプス林道まで見下ろす見事な景観。鹿窓を潜り、チムニー状の長い下りを、これまた頂部にしか支点のない、長~い鎖を頼りに下降。落石必至、一人づつ慎重に下る。一人3~10分弱ぐらいかかるが、危険と感じることはなく、これもまた楽しかった。大ギャップは手前で上に行く踏み跡もあるが、そちらには行かず、コルに向かうトラバースの先で一旦行き詰まり、のりさんが、ルートファインディングし、コルへは危険と判断、向かいの尾根下にルートを見つけ、コル手前のガレ場をトラバースして進むこととした。ガレ場に下りる手前のトラバースも、両脚幅程しか無い、草付きの不安定な足場で、胸辺りに岩が飛び出していたり、木が張り出していたりで、しかも脆い岩場の為、掴む岩の信頼性が無く、今回の山行で一番怖く感じた。ガレ場のトラバース先ではスギさまの足場が崩れ両脚が浮く状況となったが、のりさんはじめメンバー皆の協力も有り、事なきを得た。樹林の急登を過ぎ巻き気味に登ると第二高点。先程までの緊張感を解き放つに十二分な絶景が広がり、皆最高の笑顔!一息ついて、サイト地の六合小屋を目指す。細かいUP DOWNを繰り返し、15時前に二川乗越に到着、時間的にはまだ六合迄いけたが、無理せず、熊の穴沢側が開けたいいサイト地も空いていたので、1日目はここでサイト。まいこさんの料理はとても美味しかった。既に達成感あり有りで、お酒も美味しかった。空には満天の星、最高の気分で眠りにつくはずでした、チャールストンの悲劇が起こるまでは、、、

 

2日目も見事に晴れ渡り、八ヶ岳、北岳、仙丈、北アを眺めながら、昨日よりちょっと気楽な気持ちの良い稜線歩き。それでも流石にこの日から10月、乗越など風が吹き抜ける場所では霜柱が立ってた。石造りの瀟洒な六合小屋を過ぎると、ハイマツより岩の割合が高くなり、花崗岩の白い岩肌が増えてくると甲斐駒ケ岳は近い。しかし、鋸から来ると、隣接していて何故こんなに岩の質が異なるのか不思議だ。撮影会を何度も開き楽しく登ったので、あっと言う間に甲斐駒ケ岳。私的には30年振りの山頂は、360度の大パノラマ、鋸はじめ昨日からのトレール見渡し感無量!甲斐駒ケ岳の影で見えなかった富士山のその秀麗な姿に更にテンションUP。山頂には沢山の人が居ました。直登ルートで来る人が多かった。
摩利支天に立ち寄り、豚の石像に疑問を抱きながら、間近に鳳凰三山、地蔵のオベリスクを拝んでいると、雲海マニアのスギ様は写真撮影に興じていた。黄葉の美しい駒津峰、双子山からは南アルプスの女王、甲斐駒ケ岳と戸台川、鋸岳が見えムフフな気分でした。北沢峠には予定に余裕を持って到着、無事下山。
戸台大橋迄のバスからは鋸岳、大ギャップ、小ギャップ、鹿窓迄はっきりと見え、良く行ったなぁと、ジーンとくるものが有りました。珍しい大橋の昇降式のゲートの管理棟にザックをデポし、空荷で車道をショートカットして、駐車場着。無事下山出来たこと、そしてCLのりさん、まいこさん、スギさまとチームワーク良く楽しく過ごせたこと、天候も暑くも寒くも無く、絶景をこれでもかというくらい堪能出来たこと、沢から悪路を登り詰め鋸岳のアクロバチックなルートを踏破出来たことなど、達成感満点の山行でした。

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