笛吹川 東沢 釜ノ沢東俣


笛吹川 東沢 釜ノ沢東俣
自主山行
2019年7月20~21日

メンバー:CLニンニン、SLひらちゃん(記)、きょん、他1名

コースタイム:
7/20
9:20西沢渓谷駐車場→9:45西沢山荘→10:00鶏冠谷出合(渡渉)10:10→10:40ホラの貝ゴルジュ入口→11:25山ノ神(入溪)11:50→12:45東のナメ滝→13:30西のナメ滝→14:20釜ノ沢出合→14:25魚止めの滝→14:30千畳のナメ→15:20両門の滝→15:40薬研(ヤゲン)ノ滝→15:55広河原手前の幕営地

7/21
7:05広河原手前の幕営地→8:20水師沢出合→8:35 Co1990の二俣→9:10木賊沢出合→9:40 Co2290ポンプ小屋10:20→10:30甲武信小屋→10:45甲武信ヶ岳→11:00甲武信小屋11:35→11:55戸渡尾根→13:10 Co1869登山道合流点→14:50西沢山荘→15:20西沢渓谷駐車場

※数日前にホラの貝ゴルジュで発生した事故で亡くなった方のご冥福をお祈りします。

沢初心者2人の渡渉訓練と、沢泊訓練を兼ねて、天気予報はぱっとしない中、遠路はるばる遠出してきました。

7/20

土日の天気予報は曇り時々雨。西沢渓谷の駐車場は空いていた。
近丸新道入口の手前、音取大橋北詰には立派なトイレ。

西沢山荘を過ぎて、吊り橋を渡ったらすぐに分岐。
明瞭な踏み跡を辿り、すぐに河原に下りる。鶏冠谷まで河原歩き。

鶏冠谷は靴を脱いで渡渉。

鶏冠谷出合~ホラの貝ゴルジュ入口
沢沿いの廃道を行く。トラロープで下りる場所もある。ホラの貝ゴルジュの前衛6m滝は、ものすごい水量だった。

ホラの貝ゴルジュ入口~山ノ神
ホラの貝ゴルジュも廃道を行くが、ホラの貝ゴルジュの中は全く見えない。
1箇所だけ沢に下りるところがあるが、トラロープが途中で切れているため、トラロープの支点を使って5mの懸垂下降。駐車場からハーネスを着けていくのが正解だった。
沢筋が見えてきたらすぐに山ノ神で、小さな祠がある。

山ノ神~釜ノ沢出合
山ノ神を過ぎたらすぐに河原に降り立つ。沢装備を装着し、入溪。釜ノ沢までは渡渉をしながらの河原歩き。
東のナメは滑ってドボンする記録をたくさん見たが、岩が濡れておりめちゃくちゃ滑る。水の中を歩けば滑らないかと思いきや、水面より上よりも、水中の方がヌメっておりひらちゃんがドボン。

魚止の滝
魚止めの滝は、右岸側の青地に白文字の「魚止の滝」の看板めがけて直登。岩に凹凸があり、靴を引っかけながら登る。

千畳のナメ
壮観の眺め。幅広で長いナメだが、緩い傾斜なのによく滑る。ラバーソールは失敗だった(ポンプ小屋までずっと苦しめられた)。

2段5m滝は左岸巻き。

崩壊地もやり過ごし、6m滝は左岸巻き。

両門の滝
左岸巻き。ここからが東俣。

薬研ノ滝(マヨイ沢出合)
薬研ノ滝を左岸から巻き、直後の8m斜瀑は右岸巻き。

8m斜瀑は右岸巻き。

Co1700手前の幕営地
左岸側に、苔むした広い場所があり、あちこちに焚き火の跡がある。今回はここで幕営。同時に何パーティーも幕営出来るほど、広さは十二分。水は近くに枝沢が無いが、幕営地目の前の岩の染みだしが使える。したたる程度の水量だったので、数分かけてプラティパスを満たした。ただし、今回は水量が多かったので、普段は水がとれない可能性あり。
直径5cmくらいの流木はしけっていたのでがんばっても着火せず、細い枝を燃やして何とか焚き火しました。
ここは湿気がすごくて薪の入手が厳しいので、もっと上の広河原に幕営するのがよさそうです。広河原は流木がたくさん落ちてます。

7/21

幕営地~広河原~20×50m階段状大ナメ滝
広河原を過ぎた頃までは消化試合感がすごかったが、見所が出てきて一安心、楽しく登る。

20×50m階段状大ナメ滝
ヌメりがひどいが右岸側から登った。

ミズシ沢出合
倒木に白に黒字の道標「甲武信→」。右俣へ。

ミズシ沢出合~Co1990の二俣

Co1990の二俣
右俣へ進む。
「関東起点沢登りルート120」では、道標の印があるようだが見つからなかった。わかりやすいよう、ケルンを追加で積んでおいた。

Co1990の二俣~木賊沢出合
大ナメ滝40×70mは木賊沢出合まで左岸巻き。木賊沢出合でFIXロープを使いいったん沢に下りる。

木賊沢出合~Co2290ポンプ小屋
木賊沢出合から10mくらい上を左にトラバースし、大ナメ滝に降り立つ。ここからはぬめりがすごい大ナメ滝を登る。
大ナメ滝40×70mを登り切ればポンプ小屋が見える。

ポンプ小屋から仕事道を上がり、10分で甲武信小屋。甲武信ヶ岳を往復してから、徳ちゃん新道で下山した。

お風呂は三富温泉 白龍閣。古いですがお湯は最高!濃い温泉でした。

初心者2人は、今回の遡行を通じて色々とレベルアップしてくれたようで、充実した内容となりました。
今回は天気が悪かったので、普段は大人気と思われるこの沢も、他には東俣1組、西俣1組が入ってそうなくらいで、実質貸切状態で楽しめました。天気が良かったら両門の滝とか大きな滝は、もっと綺麗なんでしょうが、混みっぷりもすごいんでしょうね。ベストな時期に行くなら、紅葉の季節が最高じゃないかな、と思います。
今回は増水していたので、滝は迫力がありました。だからかどうかはわかりませんが、すごく滑りやすかったのでラバーソールの人はだいぶ神経をすり減らしました。次回行くことがあればフェルトソールで行きます。
初心者向けでもロングルートで見所がいっぱいで楽しい沢ですが、ロングルートなので下山は長かった!参考にしていたネットの記録は、ペースが好調なものが多く、思いのほか時間がかかりました。日帰りでこのルートを行っているパーティーもいるみたいで、その快足ぶりにびっくり。
次は甲武信ヶ岳の他の沢や、鶏冠尾根のバリエーションルートにも挑戦したいなと思いました。

フリクション:鶏冠谷~釜ノ沢出合までは良好だが、釜ノ沢出合~ポンプ小屋までは非常に良く滑る(フェルトソール推奨)
ヒル情報:見なかった
その他:あちこちに過剰なくらいピンクテープがあり、主要な滝等にはネームプレートがある。

余談ですが、ファイブテンの沢靴が製造中止になったため、アディダスのキャニオニングシューズ Adidas Hydro Lace(アディダス ハイドロ レース)2019年モデルを試してみました。ラバーはStealthラバーのため、グリップ力は最強です。ソールは分厚く剛性が高いので、細かいところには立てませんが、長距離歩くのには向いています。また、アプローチシューズよりもしっかりしていて、軽登山靴くらいの感じで足全体を支えてくれます。靴のかかとに書いてある10.5は、ファイブテン社を意味するのでは無く、UKのサイズが10.5という意味です。本製品は日本市場には出ていないので、海外のキャニオニング用品の通販サイトで購入しました。日本の沢登りでは、場所を選んで使うと良さそうです。

コメントを残す

CAPTCHA