入笠山 (1995m)
◆参加者
CL:mahomaho、SL:ホーリー(記)、AS:エスパー、あられ、とーる、Taco、よしくん、ようこ
◆山行日:2024/6/22(土)
◆行程
10:13ゴンドラ山頂駅-11:26入笠山-12:40大阿原湿原-13:50テイ沢出合-15:25ゴンドラ山頂駅
6月後半という湿度高く、気温も高くなりつつある梅雨時の定例のため、なるべく涼しく、負荷の低い山が良いということで、リーダー達と相談しつつ説得して入笠山に決まった。参加者はリーダーを含め8名と、車2台でいけ、程よくコミュニケーションもとれる丁度よい人数となった。しかも、当日を迎え他の定例は雨で中止となる中、我々が目指す信州中部は夜まで雨は降らない予報。たまたまではあるが6月に唯一実行できた定例となりSLとしては喜ばしい。
名古屋を出発し中央道をひた走る。会話が弾むうちに気づくと諏訪湖が見える。このころには空も程よく晴れており山行日和となっていた。今回の入笠山登山では登山口からのアプローチではなく、ロープウェイで上に上がってからの企画となっている。大阿原湿原の先のテイ沢を回るルートのため、時間を節約するためだ。そのため巻いていかないといけないのだが、出発早々ゴンドラ山頂駅近くの山野草公園の方に進んでしまい、釜無ホテイアツモリソウを見てしまう。過剰に保護され、おそらく植栽されたのではないかと思いつつもつい見てしまう花である。
入笠湿原へと移動すると、斜面から谷底にむかって緩やかに湿原というか草原が広大にひろがっており、なかなかの風景である。設置されている木道を下りつつ左右の花を探索する。ここはスズランが有名なので期待したメンバーも居たようだが、残念ながら花は劣化しており時期が若干ずれていたようだ。とはいえ、アヤメやウマノアシガタ、レンゲツツジが斜面の一部を覆っており、青、黄色、オレンジが控えめに草原を彩っている。
ここから入笠山までは緩い登りが続く。途中にある川沿いの道からはクリンソウの群生が広がり紅色の花が美しい。時折頭上にズミの細かい白い花を見つつ、思っていたより長い登り坂を上りきると、入笠山の山頂に到着する。
この山頂は、北アルプス、乗鞍岳、御嶽山、中央アルプス、南アルプス北部、富士山、そして八ヶ岳が非常によく見える展望スポットである。6月唯一の定例山行として全員で記念撮影を行い、風の無い場所で昼食をとる。程よく昼寝もできそうな場所なのでゆっくりしたいところだが、まだ全行程の1/5しか来ていない。昼食も程ほどに先に進むこととなる。
大阿原湿原までの道は、カラマツとオオシラビソの混成林で、林床は笹が覆っている、シンプルながらも涼やかな亜高山帯の風景が続いている。湿地帯脇を通るこの場所の道は所々ぬかるんでいる。しかし、この場所の地形や環境を示しているようでなかなか楽しい。そうこうするうちに湿原に到着する。しかし、時期が悪いのか、花は殆ど見当たらずレンゲツツジぐらいしか見当たらない。そもそもここは植生遷移が進んでいるようにも見え、陸化や乾燥化と共に花が少ない場所になっているのかもしれない。よって先を急いでテイ沢に進む。
このテイ沢のコースは、以前一度来たことがあるが、なかなかに楽しいコースといえる。狭まった渓谷は針葉樹に囲まれ影が多く、渓谷の岩の黒さもあいまって、物理的に暗い。そのコース上には木の橋が何か所も架けられ、川の右へ左へと移動しつつ、苔が生した岩々しい場所を何度も抜けていく。どこか東北の奥入瀬渓流の様な特徴もあり、高度2000mならではの渓谷美がここにはあるように思える。道沿いに時折みられるクリンソウやヤグルマソウを見ながら進み、テイ沢出会いに到着。これで全コースの2/3まで来たことになる。ここからは1/3舗装していない道、2/3舗装された道をひた歩くこととなる。以前のテント泊山行できたこがあったが、途中にあるキャンプ場周辺は牛が放牧されており、北海道さながらな風景が広がっている。
ここからゴンドラ山頂駅に間に合わないといけないためひた歩く。2年前のテント泊山行の帰路にこの同じ道を大量の荷物を持ちながら歩いた記憶がよみがえる。そして入笠湿原に到着するが、ここには延々と続く木道の階段が非常によく見える。この段階で10km近く歩いているため、まあまあ疲労もしてきているが、最後のスパートで上り切り、何とかゴンドラ山頂駅に到着。ここで留守宅に連絡いれて山行自体は無事終了できた。
帰路は、諏訪湖SAの温泉に入り、レストランにて馬肉の生肉の定食を頂いて、長い帰路についた。恵那山トンネルを抜けたころには大雨となっており、無事雨降ることなく下山できたことを喜んだ。
今回の定例山行は標高差こそ少なかったものの、そこそこな距離による負荷と共に、様々な花だけでなくアルプスや富士山、八ヶ岳の遠望や湿原や渓谷の風景、牛の放牧、等々見どころが非常に多く、非常に良い企画で終えることができた。CLと車を出された方々ご苦労様でした。