乗鞍岳 剣ヶ峰 3,026m


【日程】 2026年7月11日(金) 日帰り
【山域】 北アルプス南部・乗鞍岳
【メンバー】 8名 よっしー(CL)、よちろう(SL)、まーちゃん(AS)、タクロー、棟梁、さとみん、り
お、わかわか
【天候】 晴れ時々曇り
【行程】 名古屋(4:30発)=ほおのき平駐車場(7:30着)=〔濃飛バス〕乗鞍畳平(8:54着)…魔王岳…畳
平…肩ノ小屋(10:50)…蚕玉岳…剣ヶ峰(12:02着)…肩ノ小屋…富士見岳…畳平(14:43)=ほおのき平=
入浴=高山(夕食)=名古屋
ほおのき平まで
四時半、名古屋を発つ。まだ暗い高速をひた走り、七時半にほおのき平駐車場へ着いた。標高一二三
一メートル。青空が広がり、朝の空気はひんやりと澄んでいる。駐車場にはすでに観光バスが並び、
登山者の姿も多い。
バスターミナルのきっぷ売場は長い列だった。始発の七時五十五分は難しいかと諦めかけたが、この
日は五台の運行で、思いのほか順調に乗車できた。混雑時は計画を一時間遅らせるという想定を立て
ていたが、その必要はなさそうだった。
車内から見上げる乗鞍スカイラインは、九十九折りに高度を稼いでいく。窓の外の景色が、樹林から
ハイマツへ、そしてガレた山肌へと移り変わっていった。
畳平と高度順応
八時五十四分、乗鞍畳平着。標高二七〇二メートル。バスを降りた瞬間、空気の薄さと涼しさが体に
届く。
いきなり行動を始めるのは得策でない。高度順応を兼ね、まずは魔王岳(二七六四メートル)へ向かう
ことにした。畳平から二十分ほどの登りである。ガレた斜面にはコマクサが点々と咲き、振り返れば
亀ヶ池が青緑の水をたたえている。山頂からは鶴ヶ池と畳平の全景、そして遠く霞んだ山並みが見渡
せた。
畳平へ戻り、装備を整えて本隊としての出発とする。
お花畑から肩ノ小屋へ
畳平を発ち、木道沿いのお花畑へ入る。ハクサンイチゲの白い花が一面に広がり、その向こうに残雪
が光っていた。足元にはチングルマ、コバイケイソウ、イワツメクサ。雪解けを待って一斉に咲き出
した高山植物の季節である。
道の傍らにはライチョウの記念碑が立つ。この一帯が生息地であることを告げる岐阜県の碑だ。ハイ
マツの陰に目を配りながら歩いたが、この日は姿を見なかった。
不消ヶ池(きえずがいけ)は、名の通り雪渓が水面を覆っていた。雪の縁がエメラルドグリーンに透け
、火口湖の深い青と対をなしている。今季は例年より雪が少ないと聞いていたが、谷筋にはなお相当
量の雪が残っていた。
砂利道をゆるやかに上がり、十時五十分、肩ノ小屋着。ここから剣ヶ峰への本格的な登りが始まる。
行動食と水分を入れ、パーティの様子を確かめた。初心者を含む八名、この時点で疲れの色はない。
剣ヶ峰
肩ノ小屋からはガレ場の登りとなる。標高が三〇〇〇メートルに近づくにつれ、空気の薄さが効いて
くる。ペースを落とし、休憩をこまめに取りながら高度を上げた。

蚕玉岳を過ぎたあたりから、稜線の右手に権現池が見下ろせるようになる。乗鞍最大の火口湖である
。残雪が縁を白く縁取り、その向こうには雲海と、幾重にも重なる山並みが広がっていた。
剣ヶ峰直下は登山者の列で渋滞していた。夏の乗鞍らしい光景である。日差しは強く、動かずにいる
と暑い。水分を取りながら、列の進むのを待った。
十二時二分、剣ヶ峰山頂(三〇二六メートル)。北には槍・穂高をはじめとする北アルプスの峰々が連
なり、遠く雪を残した稜線までが見渡せた。天候に恵まれた登頂であった。
富士見岳、そして下山
剣ヶ峰を後にし、来た道を肩ノ小屋へと下る。ガレ場の下りは浮石が多く、登り以上に神経を使う区
間だ。時間をかけ、慎重に高度を落とした。
肩ノ小屋で一息入れ、時間に余裕があることを確認して富士見岳(二八一八メートル)へ向かう。畳平
を見下ろす小さなピークだが、ここを踏むことで本日の周回が完成する。山頂からは、たった今下り
てきた剣ヶ峰の稜線が一望できた。
富士見岳から鶴ヶ池の脇を通って畳平へ。十四時四十三分、バスターミナルへ帰着。魔王岳、剣ヶ峰
、富士見岳の三座を踏み、初心者を含む八名全員が、怪我なく無事に下山した。
下山後
バスでほおのき平へ下り、温泉で汗を流す。その後、高山市内で夕食をとって帰路についた。
終日、天候に恵まれた。三〇〇〇メートル峰でありながらバスで二七〇〇メートルまで上がれる乗鞍
は、高山の空気と展望を手軽に味わえる山である。一方で、その手軽さゆえに標高の高さが見落とさ
れやすい。今回は高度順応の時間を取れたことが、結果としてパーティ全体の余裕につながったよう
に思う。

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