大峰 神童子谷 沢登り
山域:大峰山脈
水系:新宮川水系
川迫川 → 天ノ川 → 十津川/熊野川 → 熊野灘(太平洋)
2026年7月25日~26日
自主山行
天候:快晴
遡行図:準備中
GPSログ:ヤマレコへ
メンバー:ニンニン(CL)、りょうへい(SL)、みゆ、えみちゃん、棟梁、ボブ(記)
コースタイム:
【1日目】
11:20 神童子林道始点 ⇒ 12:10 入渓(関電観測所の橋) ⇒ 13:07 へっついさん ⇒
13:20 赤鍋ノ滝 13:59 ⇒ 15:33 釜滝 ⇒ 15:53 4m滝 16:07 ⇒ 16:25 田ノ小屋谷出合(幕営地)
【2日目】
9:50 田ノ小屋谷出合(幕営地) ⇒ 10:15 4m滝 ⇒ 10:30 釜滝 ⇒ 12:35 赤鍋ノ滝 13:12 ⇒
13:20 へっついさん ⇒ 14:35 出渓(関電観測所の橋) ⇒ 15:37 神童子林道始点
沢泊に加え、泳ぎや多少の登攀もあり、いつも以上に学びが多く、沢の自由度を体感できた遡行になりました。
また、黒部源流の遡行に向け、確認をしておきたかった点を一つひとつ解消することができ、新たに課題も見つかったことも大きな収穫でした。
これまでに参加させていただいた、美渓として有名な前鬼や川浦渓谷等とは趣の異なる美しい渓相が続き、その度思わず足を止めて見入ってしまう程、感嘆の連続でした。
遡行中、反射して輝く淵や釜が目に入る度、青って200色あんねん…という言葉が、頭の中で浮かんでは消えました。
青が200色あるのかは不明慮ですが、それほどまでにたくさんの青を発見することができた遡行でした。
同行させていただき、誠にありがとうございました。
◆神童子林道始点までの道のり
この日の近畿地方はほぼ全域が快晴、猛暑~酷暑日の予報で、みたらい渓谷や天の川渓谷には川遊びを楽しむ多くの人で賑わっていた。
駐車地点へ向かう狭い林道では、対向車とのすれ違いが何度かあり、行き違いで立ち往生してしまわないか少し緊張しながら進んだ。
今回の駐車地点である北角の吊り橋付近に到着すると、すでに5~6台程度駐車されており、車種や駐車の仕方によっては、2~3台がギリギリ止まれるスペースがあった。
◆11:20 神童子林道始点~入渓(関電観測所の橋)
神童子谷は本来であれば日帰り遡行が可能な沢であるが、今回は沢泊訓練を兼ねた遡行のため、まったりできる計画としてもらったので、いつもよりゆとりのある出発となった。
共同装備を振り分けてもらい、1泊するためにいつもより少し重くなったザックを背負って出発。
林道の中間地点あたりで崩壊した斜面によって道を塞いでいる箇所や、路肩が崩落している箇所が2・3箇所あった。
駐車地点から歩いて2~3分の場所に、養蜂に使われているミツバチの巣箱がいくつか並べられていた。
前を通ると防犯・動物避けの音楽や効果音が流れた。
スズメバチやアブたちと違ってブンブンされても全く怖くない、とても可愛い。
日にさらされたり日陰に入ったりを繰り返し、林道とはいえ地味な登り・沢泊装備・夏山には暑苦しい装いで、大汗をかきながらしばらく歩いた。
これも入水したときの気持ちよさのため、と思いひたすら頑張った。
◆12:10 入渓(関電観測所の橋)~へっついさん
関電の観測施設のすぐ先にある橋の右手から入渓、いちど谷を渡り反対側の橋脚下から巡視路を降りていく。
入渓地点で本日の遡行を終えた、ベテラン沢屋の雰囲気が漂う2人組のパーティと出会う。
水量は少ないという前情報をもらった。
崩落個所はほとんど無く、比較的歩きやすい入渓地点を少し進むと、鉄の階段が設置されていた。
階段を下り、もう少し進むとエメラルドグリーンが目に入り、一気にテンションが上がる。
無事入渓し、一同思うように水浴びをして涼をとり、サウナのような整いを感じる。
赤くぬめった岩が多いので、フリクションをしっかりと効かせるように慎重に進んだ。
◆13:07 へっついさん~赤鍋ノ滝
泳ぎや河原歩きを繰り返し、涼みながら進む。
へっついさんの手前に遊歩道の残骸があり、少しだけ黒部渓谷感が出ていてお得だなと思った。
ゴルジュ状で素敵な様相をしていると聞いていたへっついさんは、河原歩き程度の水量だった。
◆13:20 赤鍋ノ滝
平流区間を泳いだり歩いたりしていると、今回初の大き目の滝、赤鍋ノ滝に到着する。
綺麗なお釜に心を躍らせながら左岸をトラバースした。
りょうへいさんはセルフで難なく進み、お助けロープを出してもらう。
途中ニンニンさんにサポートしてもらい、残置ハーケンとスリングも併せて利用させてもらって何とか突破。
最後は先行者の棟梁さんのお助けスリングで終了。ありがとうございました。
途中、りょうへいさんが追加の支点作成のため、ハーケンを打ってくれようとしたところ、何かの拍子に釜に落ちて行ってしまった。
翌日、回収のためにニンニンさん・りょうへいさんが潜るも、すり鉢状になった釜 3m程度の奥底に行ってしまった可能性大との判断で、回収できず仕舞いとなった…
赤鍋ノ滝の上はゴルジュ状+2段となっており、右岸のトラバース箇所に取りつくために3~4m程度泳ぎで突破する箇所があった。
少し泳いで取りついて、残置ロープを使用しトラバースした。
横には釜があり、下る際には入水して楽しめそうなお釜だった。
赤鍋ノ滝以降、多くのカエルと遭遇した。
出会ったカエルの体色が多様だったので、全て種類が違うものと思っていたが、後から調べてみたところ、出会ったカエルのほとんどがヒキガエルだった。
猫でいう、三毛猫や茶トラの違いのようなものらしい。
◆15:33 釜滝
河原歩きと泳ぎ、カエルを楽しみながら、関西起点沢登りルート100(旧版)の表紙にされている釜滝に到着する。
まん丸の綺麗な釜で、魚影をいくつか見つけて心が躍った。
落ち葉と泥まみれで、足場があったりなかったりの右岸を高巻きした。
木の根っこはいくつかあるので登りやすかった。
◆15:53 釜あり4m滝
釜滝を超えた後、右俣のノウナシ谷にはいる。少し進むと釜のある4m滝に到着する。右岸・左岸共に高巻きできる箇所があった。
今回は右岸を高巻きした。
高巻きの箇所で頭上に岩があり、しゃがんで通行する箇所をりょうへいさんが、剱感がある、と言っており何となく分かった。
剱感のある箇所は、ザックが岩に当たってしまうため、不安なメンバーはザックをロープで引き上げてもらい、空身で高巻きをさせてもらった。
今日だけで立山・黒部を彷彿とさせるポイントがいくつかあり、お得な沢だと思った。
◆16:25 田ノ小屋谷出合(幕営地)
幕営地探しのため、先行してくれていたりょうへいさんが笛を吹いて適地発見を知らせてくれた。
ニンニンさん主導で早速幕営準備に入る。
タープ設営やかまど作り、薪集めとそれぞれ担当を割り振り、火起こしや浄水、夜ご飯の上処理等に各自分担して準備を進めた。
筆者は火起こしを担当したが、ライターと落ち葉、薪だけでは上手くいかず、薪集めの時に出た木くずをりょうへいさんからもらって、更にはニンニンさんが持ってきていた文明の利器(バーナーヘッドや火吹き棒等)を駆使させてもらい、みんなを巻き込んで何とか火起こしをした。
もっと上手に火起こしができるよう復習します…
夜ご飯は、シチューとハヤシライスという大変豪華なメニュー。
先に飯盒でお米を炊いて、続いてシチューとハヤシを作った。
玉ねぎは生を切って軽く炒めて、水煮パウチの人参とジャガイモを利用し、時短調理だった。
お肉類は冷凍したものに加えて、ベーコンも入っている贅沢なシチューだった。
ご飯前にソイプロテインまでいただき、明日の体調は抜群であることが確定。
出発時の共同装備を振り分けているときに、今回食材等の準備をしてくれたニンニンさんが忘れ物をしたと呟いており、それが牛乳だったらしいが、入っていなくても大変美味しいシチューだった。
えみちゃんさん、棟梁さんが持ってきてくれたおつまみを分けてもらい、大満足の晩ご飯だった。
ゆっくりご飯を食べて、片付けをして寝支度を整えてうつらうつら眠り始めてから約1時間経った頃、10数人程の人影、鈴の音とライトが幕営地前の沢を横切っていった。
夢現で中途半端に意識があったので、殊更怖かった。
修験者の人かもしれないと思うようにして、また爆睡した。
【2日目】
◆田ノ小屋谷出合(幕営地)
5:00頃、ヘリコプターの大きな音で目が覚めた。
4:00?くらいから起きていたニンニンさんとりょうへいさんは、既に焚火をしていた。
ヘリコプターが行ったり来たり、ホバリングしていたりするので、明らかに捜索活動中であることが分かった。
昨晩の人影は、救助隊の人だったのかも…と思いながら朝ごはんの準備に入った頃に、救助隊の3名が幕営地の先にあるノウナシ滝の方面へ向かっていった。
救助活動の邪魔にならないよう、元々予定をしていたノウナシ滝の鑑賞は取りやめて、2日目は幕営地から引き返す判断となった。
朝ごはんメニューは、サラダチキン入りの卵雑炊とシャウエッセンのウィンナー、ソイプロテインで、朝から元気になるメニューだった。
雑炊用のご飯は、前の晩に炊いておいて、飯盒の蓋をビニールテープで閉じ、蟻のご飯にならないようにセットしておいたものを使用した。
朝から美味しい鶏卵雑炊をいただき、とても元気になった。
朝ごはんの片付け後、幕営箇所の撤収作業に入る。
ノウナシ滝の鑑賞を取りやめたことにより少し時間に余裕ができたので、撤収作業の完了後、ニンニンさんによる沢泊パッキング講座が開かれた。
飯盒の中にタープがすっぽりとハマったときの感動は忘れられない。
筆者はいつも荷物が多くなってしまうので、工夫して道具を利用することにより荷物を最小化する等とても勉強になった。
選りすぐりのツールがたくさんあり、この域に達するまでに相当の時間や労力を割いていると思うと、講師料・情報料を徴収しても良いのではないかと感じる程充実していた。
◆9:50 田ノ小屋谷出合(幕営地)
出発の20分程前に、救助隊員の方々が10数人程ノウナシ滝方面から下りてきた。
恐らく夜中の人影もこの方々だったと思うと頭が下がるばかり。多大なるご尽力に、心より感謝と敬意を表します。
※翌日地方新聞のニュースで、ノウナシ滝の奥にある千手滝で滑落事故があった記事を確認
隊員の方々はきっと我々よりも早いスピードで下ると思うが、後から迫ってしまうのも良くないので、少し時間調整をした。
救助現場を見たわけではないが、いつも以上に気が引き締まる思いで出発する。
◆10:15 釜あり4m滝
昨日と同じように右岸から通って下った。
不安な人はザックをロープで下ろしてもらい、お助けロープを出してもらい確保しつつ空身で通過した。
◆10:30 釜滝
昨日は登りで右岸の巻道は楽々だったが、少し足場が崩れていたためゆっくり通過した。
◆12:35 赤鍋ノ滝
赤鍋ノ滝まで、カエルや魚影祭りだった。カブトムシも見つけて筆者は大喜び。
なるべく体を水につけない人と、泳ぐ人に分かれて下って行った。
赤鍋ノ滝上にある釜横のトラバース箇所を慎重に進み、ゴルジュを泳ぎ赤鍋ノ滝へ到着する。
待ちに待った自然のウォータースライダーを楽しむ。
ファイントラックの一張羅のパンツが破けても良いくらいに、何回でも楽しみたくなる。
パーティ全員が赤鍋を下り終えたら、休憩もかねて、りょうへいさんが昨日のハーケン探しに潜りに行ったところ、滝底がとても深く、深部まで潜れず断念した。
◆13:20 へっついさん
水に浸かることを楽しんでいると、いつの間にかへっついさんまでやってきてしまう。
今日はここまでで4~5パーティとすれ違った。
過去の遡行中に別パーティとすれ違うことがほとんどなかったので、何だか嬉しかった。
◆14:35 出渓(関電観測所の橋)
楽しみすぎて出渓地点を100m程スルーしてしまったことに気付いた。
今後はそろそろ終わりに近づいてきていると分かった時点から、地形やGPSを気に掛けるよう心がけていきたい。
◆15:37 神童子林道始点
装備を解除して、暑い林道歩きに臨むが、存分に水に浸かって楽しんでいたので、歩きはじめは少し肌寒いと感じるくらいの体感温度だった。
真夏の沢って最高だと思った。
ヒル:見なかった
フリクション:フェルト推奨(釜滝までぬめった赤岩が多数ある)
トイレ:北角の吊り橋にはなし、みたらい休憩所にある様子(駐車地点から約7km程度)
駐車場:林道神童子谷線の始点 大川口に縦列で約10台?駐車可能、駐車スペースの真横が柵無しの川なので注意が必要。
その先はオレンジ色のA型バリケードが設置されているが、当日は動かされて奥まで複数の車両が入っていた。
オソゴヤ谷の橋手前が落石で以降は通れない。手前のカーブは広く、駐車している車両がいた。
◆ルート図 川浦渓谷 西ヶ洞
◆遡行図 川浦渓谷 西ヶ洞
準備中

